閉じられた世界
「凄いよ! 目を閉じると魔法の世界が見えるの!」
少年は目を輝かせた。
「目を閉じたら真っ暗じゃん」
友達に馬鹿にされた。
「瞼の向こうに魔法の世界があるんだよ!」
嬉しそうに目を閉じて見せる。
「そうね」
親は相手にしない。
少年の目は開かない。
きっと、魔法の世界が少年を受け入れてくれるだろう。
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