最後まで面倒見るから

 姫は王子を待っていた。

 この城において彼女の存在は物同然。大事にされているとも言えるが、まるで飾り物のような扱いだ。だが、先日の社交界で運命的に出会った王子は、彼女を物扱いなど決してしないと断言し、必ず迎えに来ると約束したのだ――。

「姫! 私だ! 迎えに来た!」

 王子が檻を引いて現れた。

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