シューティングゲーム

瞳の奥に閉じた極彩色の世界

息を吹き込み損ねた子供たちが

渦の中で顔を出したり隠れたり

出来上がる物語が、取り留めのない


広がる輪は新たな仲間を追い落とす

それは感情を表せない作り物

最初から古びたブリキのカラダは

彷徨うために、生まれてきたの?


ここを離れたい 思った心は 絶えず現世に墜ちてゆく

救い上げて 立ち向かえるほどに 強くなることができたなら


どこで間違えたのだろうなんて

考えるのは時間の無駄で

だから考えるのを止めても解決しない

近道を探る目が、留まりをしらない


私は誰よりも幸せを求めていて

だけどカタチは他の人と違っていて

きっと求めていることは細やかなのに

なぜ私は、それをしないの?


喉を刺して 零れた滴が 意識溶かして落ちてゆく

何もかもが 消え失せた先に 目覚めさせてくれたなら


宙に離した私の願いが

ひとつ ふたつ また散りゆく

幻想を見るために固めた瞳は

もはや涙を流すことさえない


消える世界で最後に見たのは

夜の空にかかる曲線

未練がましく思えたのは

どうしようもないことだから


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2013年12月頃?作

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