思い出に浸らせて

僕は誰かに認められようとしていたけど


それは変わってしまった


迷い込んだ先の出口は別のところを向いていて



本当は何も変わっていないのに、

どこまで行き着いても僕はひとりだと分かったから全てを塗りつぶすことに決めたのだ!


歩くたびに磨かれていく感覚は


ゆっくりゆっくり、溶けてゆく氷柱のよう


尖ってく


尖って尖って尖りすぎて、ちびるくらい脆い


僕は小さくなって、縮こまって、

それでもまた同じように尖っていくのだった


研ぎ澄ますのが芸術家 孤独は独りよがり

繊細さが身を砕いて壊れてしまいそう

隠した思いが擦れて息すら出来ないのに

振り返った記憶は見惚れるほど美しい!


一度でいい

僕は生きていたい

空を赤く、赤く、夕陽が焦がすより熱く

もう死んでもいい、と思えるような……


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2014年8月頃作



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