第8話 ショウの異能 2

「端的に言えば俺はお二人の個人の、そうですね。異能ではない部分を強化できる」

「それは身体能力の強化とでも思えばいいのかしら?」


 モルクは俺に聞くと俺はそうだと答える。


「身体能力の強化なら其の場凌ぎでしかないですからつかえないですわね」

「同意。私のような強い異能もちかと思えば弱い」


 弱い、弱いねぇ。そう言ってよく馬鹿にされたよ。俺も当初、中学を卒業するまではそう思っていたからな。だが中学を卒業する前の出来事でこの異能は普通の身体能力より強いことがわかった。


「モルクにマル。2人とも秘密を守れるか?」

「秘密?あなたの異能のかしら?少なくとも同じ部屋の人でそんな異能のこと口が裂けても言えませんわね!」


 モルクは高らかに笑いながら言うがマルは


「同意。後私には友はいない。だから別に話すこともない」


 なんかマルの方はごめんな。別に傷つけるつもりとかはなかったんよ。


「じゃ俺の異能をどちらかに使うからどっちか俺の前で背中を晒してくれ」


 俺は2人のどちらかに晒してくれと頼んだ後モルクからは石を握った殴りをくらってマルからはビンタを受けた。モルクさん。やりすぎじゃね?


「あなた。お風呂を覗こうとした挙句さらには私達の肌に触れようだなんて。けだもの!」

「全くの同意!女の敵!」


 待て待て待て!モルク!石が異能でたくさん出てる!後マルさんや!手がすごい人を爆発させそうな熱気があるんだが!


「お、俺の異能は人肌に、背中に触れてないと発動、もとい効果がないんだよ!だから頼むって!騙されたと思って!もし何も変わってなけりゃ好きにしていいから」


 俺は2人に必死に頼むとモルクが


「ではマルさんに触れさせるのは私が許しませんので私が辱めを受けますわ!でも効果がなかったらあなたを石で全体的に埋め尽くしますからね!」

「あ、あぁ。か、覚悟しておくよ」


 こりゃ失敗できねぇな。俺はそう思いながらモルクはベッドの部屋に転がり背中を晒した。

 俺の異能はステータスも見ることができる。他の奴らは見えているかは知らんが俺が目を凝らせば筒抜けだ。だが目を凝らしてそういうことをすれば変に絡まれたり痴漢に間違われたりとするので普段はしないようにしている。そして1番見やすいのはこうして背中を触った時。

 えーとモルクのステータスは


 モルク・イルス

 体力 50

 攻撃力 25

 防御力 25

 素早さ 45

 筋力 20

 異能力 40

 

 なかなかなステータスだな。ちなみにたかい人はオール100くらいだ。なかなかと言っても女にしてはだけど。男子は大体50、女子は30くらいだからね。

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