神話の時代
劇的びふぉーあふたー 匠(私)があなたの神域をリフォームします
とりあえず、なんとかエンリちゃんをあの男達から救うことができた。
いや、まさかエンリちゃんを捨てようとしてたのがあの男達だけじゃなく、あの町もとい国そのものだったとは。
まぁ、いずれあの国には何かしらの制裁を下そうかな?私は神だぞーーなんてね。
まぁそれは後で考えるとして。
とりあえず今しなくちゃいけないこと、それは·······
私が住んでる洞窟は拡張に拡張を重ね、地下4階まで広がってる。
まぁ、運動する広場も含めたら地下五階だけどね。私が普段住んでる1階部分は綺麗だし危なくないから特に問題は無いよ?
でも地下一階から地下4階は危険なものがあったり、めっちゃ汚かったりして見せれたものじゃないからね。
特に地下3階から下は毒ガスが漂ってる危険な空間になってる。
なんでそんなことになってるのかと言うと、これには深ーい深ーい訳があるんだよ。
あれは数千万年前のこと、私は世界を回って色々と食べれそうな動物を狩って集めていた。
その集めた動物の死骸を、私は地下3階にあるお手製の冷凍室にいれていた。
その冷凍庫は魔法で生成した氷を置いて、その部屋の温度を下げるというものだった。
私はその日から毎日部屋の様子を確認して、氷が溶けていたらまた氷を出すということを繰り返していたんだよね。
そして·······とうとうあの日が来た、来てしまった。
その日、私はいつものように氷を出して外に出かけた。世界で綺麗な場所でも探そうと思い世界を走り回った。そして私は綺麗な綺麗な花畑を発見した。
丘の辺り一面に咲き誇る綺麗な花、その丘の一番上には木が1本生えていた。
私は世界を走り回って少し精神的につかれていたから、昼寝をする場所に丁度良いそこで昼寝をすることにした。
そして、目が覚めると1つのスキルが増えていることに気がついたのさ。
そのスキルの名前は···
"怠惰"
そう、私が何千万年も眠ることができたあの、スキルだ。私はスキルに"森羅万象"を使った。そして寝れば寝るほど強くなるとわかり、ウキウキしながら洞窟に帰って眠った。
結果は前に説明したように効果はなかった。
だから!私は3000万年眠ることにした。
冷凍庫の氷の補充をすっかり忘れて!!!
3000万年の眠りから覚めて、冷凍庫を確認したのかと言ったら答えは·······NOだよ。
氷河期のことで頭がいっぱいで、全く冷凍庫のことなんて考えてなかった。というか冷凍庫の存在を忘れてた。そして私は6000万年の眠りに再びついたわけだよ。
6000万年の眠りから覚めて数日たったある日私は動物で実験しようと鼠を一匹あの運動できる広場につれてきた。
そして、とうとう冷凍庫の存在を思い出す出来事が起きる。
連れてきた鼠が、何もしてないのに急に死んだんだよ。
不思議に思った私は"神狼眼"と"森羅万象"で急いで死因を確認した。
鼠の死因は毒ガスによるものだった。
そう、毒ガスで死んだんだよ。
私はその毒ガスがどこから発生してるのかを急いで確認した。
そして、私はとうとう思い出した。
冷凍庫だった部屋を。
私はその部屋に足を踏み入れた。
そこには昔狩っておいた動物の骨や恐竜の骨が大量に散乱していて、他の階層のどの部分よりも毒ガスが濃くなってた。
しかも、それがただの毒ガスじゃなくて魔素が少し混じった毒ガスだったんだよね。
私が眠っている長い間に氷が溶けて死骸が腐り毒ガスが発生して、その毒ガスが魔素に馴染んで自然に消えなくなっちゃったみたいなんだよね。
だから私がこの毒ガスをどうにかしない限り普通の生き物にとってここは死の空間なんだよ。
もしそんなところに間違ってエンリちゃんがいったらどうする?
一瞬でポックリ逝っちゃうよ。生きる術を教えてあげるって言ったのに一瞬で死なせちゃってるよ。だから急いで何とかしなくちゃいけないって訳。がんばるぞ!
とりあえずエンリちゃんには少し待っててもらおう。
『エンリちゃん、今から私が住んでるところに行くんだけど少しの間待ってて』
「え?あ、はいわかりました」
とりあえず、エンリちゃんをこのまま放置するのは良くないから、簡易的な小屋でも作ろう。
私は少しはなれたところに魔法を使って土を集めて小さな小屋を作り、火を起こしてその中を暖かくした。
『そこで待っててね急いで戻ってくるから』
私はそう言うとワープゲートを開いて神域に移動した。
さてと、今から掃除をするんだけど······いっそのこと洞窟をリフォームしよう。
洞窟にあるものは全て私の大きさに合わせて作ってあり、人間からしたら相当な大きさのはずだ。さらにエンリちゃんはまだ子供だからなおさら大きく感じて不便だ。
というわけで洞窟を大改造しちゃおう!
まず、私は一番どうにかしなくちゃいけない毒ガスが満ちる地下3階にきた。
この毒ガスは無味無臭で
なにかに使えそうだから取っておきたいなぁ。よし、とにかくこのガスを1ヶ所に集めよう!
私は毒ガスに含まれている魔素に干渉し、その魔素を操作して毒ガスを1ヶ所に集めて圧縮した。そして·······
【
その圧縮した毒ガスをアイテムボックスの中に放り込んだ。この魔法はアイテムボックスとは名ばかりのもので、ゲームや小説みたいに出す物を選ぶことはできないし、どれだけ物を入れたか把握できない魔法だ。
まぁ、どれだけ入れたかは私自身が覚えてるけどね。
とりあえず、これで毒ガスは処理することができた。
次にやるべきことは散らかった骨や
全部アイテムボックスに入れちゃえ!
私は落ちてる恐竜の骨やトリカブト、アデニウムなどをアイテムボックスに放り込んでいった。
よし!危険なものはこれで全部無くなった!
あとはエンリちゃんに合わせてこの洞窟を改造していくだけだ!
まず1階にエンリちゃん用の部屋を作った。
内装はないそうです。あと私は神狼眼で暗闇でも問題なく見ることができるけど、エンリちゃんは人間だから灯りが無いと辺りが真っ暗になってしまう。だから魔法で灯りを作り、龍脈に繋げて龍脈があるかぎり明るくなるようにした。
さて自画自賛も終ったしエンリちゃんを早速迎えに行こう!私は早速ワープゲートを使ってエンリちゃんの所へ移動した。
『エンリちゃん、待たせてごめんね』
「あ、ベル様····私はこれからどこに行くんですか?」
『それはねぇ········私の神域だよ!』
「····しんいき?って何ですか?」
『神域はね、私と私が許した者しか入ることができない。神が創ることができる空間だよ』
「そ、そんな凄いところに私を連れていってくれるんですか!?」
『そこが一番安全だし誰にも見つからないからね。とりあえず行こうか、そこにあるワープゲートに入って?』
「えっと、この穴のことですか?」
『そうそう、怖がらないで普通に歩くように通れば良いから』
「じゃ、じゃあ·······」
エンリちゃんはそう言うと恐る恐るゆっくりとワープゲートを通り抜けた。私もその後ろについていってワープゲートを閉じた。
エンリちゃんは移動して最初に入ってきた見た景色に驚いてしばらく固まっていた。少しして
「す、凄い·······!とても綺麗·······!」
という呟きが聞こえた。
そうでしょ!そうでしょ!
私がワープゲートを開いた場所から一番最初に目に入るのは、周りを大きな山々で囲まれている大きな湖、その近くには綺麗な花が咲き乱れ奥には瀑布があり、まさに絶景と言える景色が広がっていた。
エンリちゃんと出会う数日前、私は暇をもて余していた。そんな時に私はふと思い出した。前世のお爺ちゃんお婆ちゃんは園芸や庭作りといったことをしていた。ならば私も庭作りをやってみようと思ったのだ。
ということで私は世界の綺麗な所の良いところを全て詰め込んだような、素晴らしい絶景を作り出したんだよ。外界から神域の広さを見れば直径100mぐらいの大きさなんだけど、ここの大きさは半径10kmぐらいの大きさになってる。実はこれ、神域の中の空間を広げて新しく作ったんだよ。いや~本当はここまで大きくするつもりはなかったんだけどねぇ。
まぁ、正直それはどうでも良いんだけどね!
とりあえずエンリちゃんにこの神域を案内しよう。
『エンリちゃん、私についてきてね』
「あ、はい·····!」
私はそう言うと後ろの崖にある洞窟に歩き出した。そう、私が1億年以上前から住んでる、あの洞窟だ。
洞窟の中に入るとそこには自然に作られたものとはまた別の、人工的な美しさを持った神殿が
姿を現した。
『ここが私の住んでる場所だよ』
「·······凄い、きれい··············」
『頑張って私が作った私の家だよ。そして、今日からエンリちゃんの暮らす家でもある』
「私が、ここに·······」
『まぁ、いつまで驚いてても仕方がないから行こうか』
私は壁に埋まるようにしてそびえ立っている神殿の中に入っていった。最近は何も思わなくなってたけど、やっぱりこの神殿って人が見たら綺麗って感じるんだね。
まぁ、エンリちゃんも私みたいにすぐに慣れるでしょ。
『ここの空間がエンリちゃんがこれから過ごす場所だよ』
「そ、そんな!こんなに素晴らしいところに私みたいな小娘を住まわせるなんて!私なんかはこの洞窟の端っこで充分です!」
『··············エンリちゃん』
「は、はい···なんでしょう?」
『エンリちゃん、今から私なんかとか
自分を下げるような言葉は禁止ね』
「え、えっと···わかりました······」
『よし!それでよろしい』
エンリちゃんはどうやら自分のことを卑下するのが癖になってるようだ。まぁ、もしかしたら私という存在が自然とそうさせてる可能性もあるけど、自分のことを下げるのは正直、私は嬉しくない。というわけで今のうちから自分のことを下げるのをやめさせようって訳だよ。
さて、時間的にはもう子供は寝なくちゃいけない時間だ。というか今は大体午前1~2時ぐらいだと思う。エンリちゃんも安心したからなのか少しうとうとしてきてる。
今日はもう寝かせようかな。
『エンリちゃん眠いでしょ?もう寝ようか』
「い、いえ·······ねむく····ない、です」
『もう子供は寝なくちゃいけないよ。だから寝ようか。ついておいで』
私は1つの部屋にエンリちゃんを案内した。
ここはエンリちゃんのために作った寝室だ。
『ここがエンリちゃんの寝るところだよ』
「ここが·····わたしの···ねうとこ、ろ」
『そろそろ限界みたいだね』
私はエンリちゃんを優しく風で包みベッドに寝かせてあげた。お風呂とかにも入れてあげたいけど、今は眠気が限界みたいだからそれは明日だね。
『エンリちゃん、ゆっくりとおやすみ···』
「お、や·······すみ············なさい」
すると相当眠かったのか一瞬で眠りについたようだ。
エンリちゃん····ゆっくりと休んでね······
おやすみなさい
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