近所の古本屋の美人店員さんに一目惚れしたから、毎回レジ並んでみる
リョータ
第1話
検証: 会計の時に毎回同じ美少女店員さんの所にならんでみると。
とある古本屋にて。
「あの、毎日ってくらい本を購入されてますけど、大丈夫ですか?」
僕、日比野 颯太に尋ねるのは、黒い髪を一つ結びしている美少女。ここの古本屋の店員だ。
この店員さんと出会ったのはちょうど3週間前だ。
「ふっ、大丈夫ですよ。床は強化してあるので」
「家の心配じゃなくて、懐事情だったんですけど」
「ああ、そっちでしたか」
「逆にそっち以外あり得ないと思いますが」
店員さんは淡々としている。
そんなところもいい。僕は彼女のそんなの所に惚れたのだ。(1番は顔)
「そうですよね、僕っておちゃめだなぁ」
「それ自分で言いますか」
今度は呆れていた。
「それと、毎回私のところに並んでくださいますよね? 何か理由でもあるんですか?」
「一目惚れしたからです」
「そうですか、では次からは別のレジもご利用なさってください」
「え!? どうしてですか?」
フラれたのか……?
聞き間違いであってくれ。そう願うのであった。
「いや、私が他のお客様の対応している時、他のレジが空いているのに私の所に並ばれますと時間の無駄になりますよね?」
「こんな時にまで僕の心配を……?」
フラれたのではない。むしろ、脈アリだ!
「そう思われるのでしたら、古本屋ではなく一度、病院へ足を運ばれてはいかがでしょうか」
「辛辣だなぁ」
「はい、当店のマニュアルに『変質者は辛辣に対応せよ』と書かれていますから」
「そうでしたか。僕のことを変質者だと思ってたんですね。ガッカリだなぁ」
「ちがいました?」
「半分正解です」
「半分は自覚していたようで、よかったです。危うくあなたの好感度がさらに下がる所でした」
「良かったです。まあ、なんで言われようとも僕はこれからもあなたのところに並びます」
「……はぁ、もう勝手にして下さい」
店員さん、なんだか嬉しそうだった。そんなわけないか。
近所の古本屋の美人店員さんに一目惚れしたから、毎回レジ並んでみる リョータ @takaryo-0617
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。近所の古本屋の美人店員さんに一目惚れしたから、毎回レジ並んでみるの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます