第216話 活動再開
代り映えの無い日々を送り始めてから一週間、今日から綿密な計画の元、再び俺達が配信をして良いとの判断が下りた。
ただし、視聴者からすると、少し異例とも思える配信になるだろう。
「えー、初めまして鬼道 奈落と、」
「喧嘩 城東!」
「パワー 腹一です。」
「ちょっとあんた!その言い方だと、あんたの所で自己紹介の締めになっちゃうじゃない!!私は、嬢ノ内 美伽よ!男達、跪きなさい!!」
「・・うるさい。・・・・・筆記 女子・・・・よろしく。」
「あっ、お、緒恋 ギトラです!よろしくお願いします!」
「はい、今日の配信はスペースオペラ一期生で、やっていきたいと思います。えーと、自己紹介の次は・・・・、スタッフの皆さん、一番カメラをお願いします。」
〈何々?何で公式チャンネルで配信してんの?〉
〈『このコメントは削除されました』〉
〈『このコメントは削除されました』〉
〈久しぶりだ!!〉
〈あれ?配信は自粛する方向って、ホームページに書いてなかった?〉
〈画面切り替わったけど、この人達は誰?〉
〈一部の人、カメラに気付いて面白い顔してるwww〉
配信画面を確認すると指示通り、スペースオペラ正面にある、警備員待機所付近の映像が流れている。
映像には丁度、今日も押し掛けてあわよくば侵入、迷惑をかけてお金を貰おうと考えている、記者の亡者達が映っていた。あっ、誰が声を上げたのか分からないが、次々に、自分のスマホを手に取ると、カメラとスマホの画面を交互に確認する様子が見て取れる。
「あの人達も頑張りますよねぇ!。毎日毎日お金の為に押し掛けては、迷惑行為で警察に連れて行かれたり、会社の備品を破壊したり、大変そうですねぇ!」
「ホント、いい加減にして欲しいわよ!これ以上、私達から得られる情報なんて無いのに、張り込んでいるんだから、あの人達は新手のストーカーかしら?いや、もしかしたら、ストーカーより酷いのかもしれないわね!」
「・・・・・どれだけ頑張っても・・・・・・あれじゃあ・・・・・・・出世は出来ない。・・・・・・警察に迷惑を・・・・・かけてる時点で・・・・・終わり・・。」
「まったくよぉ、いくら裏の会社が依頼して、今後、その会社から雇われると言われても、そんなの100%嘘に決まってんだろ!はぁ、少しくらい自分で判断してみたら、どうなんだ?」
「あのー皆さん、声が聞こえて無いからと言って、流石に言い過ぎでは?まぁ、同意ではあるんですけど。」
〈本当にこれ何?ライバーの愚痴を聞く配信?www〉
〈筆記ちゃん、辛辣でワロタwww〉
〈軽くニュースでしか知らなかったけど、あの人達毎日来てたの⁉〉
〈給料出てるって話、本当だったんだwww〉
〈記者=ストーカーwww〉
〈普段、買い物とかってどうしてるの?〉
よしよし、上手く視聴者も喰いついて来た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます