人生詰んだ気がしたので、VTuberになってみた。

第144話 『スペースオペラの大食漢 #1』#スぺ食

午後6時

　「奈落の底からこんばんは！どうも鬼道　奈落とっ！」

　「喧嘩　城東だ！」

　「ネガティブ中毒、パワー　腹一です！」

　〈こんならく～！！〉

　〈こんならく～！！〉

　〈『このコメントは削除されました』〉

　〈上等！！〉

　〈ネガティブナイス～！！〉

　〈3人コラボとか初めてだな！！！〉

　〈上等上等！！〉

　〈ネガティブ中毒って、大丈夫なの？ｗｗｗ〉

　〈この配信の為だけに、公式アカウントを作ったと言う話、めっちゃ好き！！〉

　『緒恋　ギトラ』〈イェーイ！！！！〉

　〈何で手袋して無いの？ｗｗｗｗ〉

　〈こいつらもう、アンチVtuberだろ！ｗｗｗｗｗ〉

　『バッチ濃』さんやスタッフさん等の協力の元、約一週間もの時間を掛けて準備を進め、会社内の一室で三人並びながら配信を開始した。念の為、周りには三人もスタッフさんが付いてくれている。

　コラボ企画を計画してから、一週間で準備が整えることが出来るのは、他の企業と比べると遅かったりするのだろうか？今度、高太郎さんに聞いてみないとな。

　「あっ、コメント欄に緒恋さんが居ますね。」

　「あ？なんだ、どうせだったらコラボに参加してくれても良いんだぜ？視聴者も喜ぶだろうしな！・・・・ん？もしかして、デリカシーってやつが無かったか？」

　「それは流石に可哀そうだと思いますよ、城東さん？こんな男だらけの所に巻き込まれて、配信内容が『大食い』ですよ？しかも、今日食べるのは脂っこい物ばかりなんですから！ただ、『バッチ濃』さん特製の健康サラダや、居酒屋っぽい雰囲気とは裏腹に、管理栄養士監修のスムージー等々、男女共に有難い料理もあるので、案外大丈夫かもしれませんね！まぁ、近くで中年男性が食事しているのを、気にしなければですけどね。」

　「妹にもよく注意されてんだけどよぉ？これが、中々直らねぇんだよな！そもそも、女のデリケートな問題ってのを、俺が理解して無いせいかもしれねぇが、何処でそんなの習うんだろうな？」

　「城東さん、話題がズレてますよ。後、俺に向かって言われても分かりませんよ、そんなの。」

　〈緒恋ちゃ～～ん！！！〉

　〈ギトラも見てんのか、これｗｗｗ〉

　〈『このコメントは削除されました』〉

　〈俺もよく、デリカシーが無いって言われてたな〉

　〈腹一、ちゃっかり宣伝してないか？ｗｗｗｗ〉

　〈お前も、お腹をちゃんと見ろ！ｗｗｗｗｗ〉

　〈宣伝上手いな！慣れてるのかな？〉

　〈最後に、俺達中年もネガティブになるような発言は、言い忘れないのなｗｗｗｗｗｗｗ〉

　〈本当に大丈夫なのか？この配信ｗｗｗ〉

　〈この独特な感じ、おもろ！！ｗｗｗｗ〉

　〈『このコメントは削除されました』〉

　〈グダグダ？ｗｗｗｗ〉

　「ゔぁっ、ゔんっ、切り替えて行きましょう。今回、大盛りを提供して頂いたのは、サムネにも書かれていたでしょう！『バッチ濃』さんです！！元々は、串カツ専門店として開いたお店でしたが、今年からは居酒屋としての一歩を踏み出したそうです。また、来月には―――――――」