第20話 予想外


 「カラオケですか。実は俺カラオケ行ったこと無いんですよね。」


 〈カラオケ行ったこと無いマジか!〉

 〈カラオケ行ったこと無い人だったww〉

 〈点数わからんやんけwwwww〉

 〈草〉

 〈誰かに誘われたりしなかったん?〉

 〈ひとりカラオケとかはやらなかったの?〉

 〈俺もカラオケ行ったこと無いな〉


 「いやー、誘われた事はあるんですけどね~。あまり関りが無かった人達だったんで、断りましたね~。」



 俺が通っていた高校は住んでいた家の近くにあり、平均レベルの学校だった。ちな、共学校。

 中学の同級生は皆、別の高校に通っていた為、入学後してから友達を作ることが大変だった。そもそも友達が居たかは置いといて。

 まだ入学してからすぐの頃、俺がどうやってクラスに馴染もうかと考えていた時、突然話しかけられた。とても可愛らしい人だった。内容は『クラスメイト全体の交流の為にカラオケに行こう』という事らしい。

 最初は俺も乗り気だったが、後ろの方には明らかに来て欲しく無さそうな人がたくさんいた。当然そんな中『行く』とは言えない訳で、断らせて貰った。

 後から聞いた話だと、クラスメイトのうち、俺以外は同じ中学校の同級生らしい。学校側からいじめでも受けてたんかな?ww

 まぁ、そんな中新しい友達を作ることも難しく、行事などでも煙たがられているような感覚だった。最悪の修学旅行。

 その頃は両親に相談しようか悩み、結局は相談出来なかったのだが、今思うと『相談しておけば良かったなぁ』と思う。そうすればきっと・・・・。


 少しネガティブになってしまった。

 気を取り直して配信に集中する。


 〈あー、関わりがあんまり無い人と行くのはなぁ〉

 〈あれ、義務で誘ってるよな〉

 〈他にやりたい事とかある時もあるし〉

 〈誘われた事すら無い俺www〉

 〈本当、誘う気が無いなら誘わないでくれよな!〉

 

 視聴者のコメントを見ながら話していると、気になるコメントがあった。 


 〈カグヤ・ユリ炎上したけど、大丈夫?〉


 一瞬、何を言っているのか分からなかった為、他のコメントも見ていく。


 〈それな!〉

 〈何かDMとか来てなかった?〉

 〈あれは酷いわww〉

 〈ユリ推しの心が壊れた〉

 〈奈落の事も書いてたよ〉

 〈これからって時だったのにな〉

 〈私は分かってたけどね!〉

 〈裏の顔ってやつよな〉

 〈ユニコーンの角たくさん落ちてた〉

 〈それ、俺も欲しいww〉


 どうやらカグヤ・ユリさんが炎上した事は本当らしい。


 「炎上してた事、今始めて知りました!俺からは詳しい事をあまり知らないので、この話はここまでにして貰えればと思います。


 〈りょ〉

 〈知らなかったんか!wwwww〉

 〈知らないならしゃあない〉

 〈下手に触れない方が良いもんね〉

 〈了解〉

 〈別の話しするか!〉


 配信者の対応としては、良くできたと思う。

 それにしても、あのユリさんが炎上するとはな、何があったんだろうか。






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どうも、未来アルカです。

 

この度、新作を投稿しました。

読んで頂ければ幸いです。



 太古の召喚術士~とりあえず『ダイナソー』って叫ばない?~化石掘ったり、復元したり。


  https://kakuyomu.jp/works/16817330654001556552






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