第8話 再会した幼馴染

駅に着くと賢太以外に篠沢さんが居た。

「すみません、寝坊して遅れました」

「遅れずに来れてよかったなー」

「そうだねー!」

「篠沢さん...?早くない?」

「私、一番乗りで来たつもりだったのに、先に藤井くんが来てたから驚いたよ」

「そうなんだね。ちなみに他の2人は大丈夫そう?」

「1人はもう着くって言ってるんだけど、もう1人が少し遅れるみたい」

「まだ、集合時間前だからな!」

「あ、来た!」

「れいちゃんおはよー!時間ぴったりだねー!」

「しのちゃんおはよ!ぴったりで来れたよ!」

「2人は初めてだと思うので紹介します!

私の幼馴染の金丸麗華ちゃんです!」

「金丸です!これから私と、しのちゃんをよろしくお願いします!」

「よろしくお願いします」

「おう!よろしくなー」

「もう一人の子は私達と同じ小学校で、れいちゃんと同じ3組の子です!」

「あっ!来た!」

「かえで.....?」

「赤嶺くん知ってるの?」

「うん...保育園が一緒にだったから.....」

「しのちゃんおはよ....りょうくん...?」

この状況を理解出来るのは僕と楓以外に賢太だけだ。

保育園の時、僕と賢太以外に女子2人を入れて合計4人でよく遊んでいた。その内の1人の女子は楓だ。

ここまでは気まずくないのだが、僕と楓は所謂、

付き合っていたのだ。付き合っているとは言っても、保育園生の恋は手を繋いだり、絵を書いたものを渡したりするだけだった。だが、僕たちが良く仲良くしているうちに両方の親が怒ってしまい、仲良し4人組は男女で別れてしまい、僕達は自然消滅という形になってしまったのだ。その出来事以来、話すはおろか、

顔を合わせてない僕達が再会してしまうとこういう

結果になってしまうのだ。これが一連の流れなのだ。

「全員集まった事だし、やっと聞けるけど今日は何をするんだ?」

「藤井くんいい質問だね!今日はご飯を食べてお買い物をします!」

「いいなそれ!とにかく遊ぶってことか?」

「そういうことですー!」

今日は大変な一日になりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る