怪盗少女は心を奪うが奪われない

雷空 瑠璃

mission1 ミステリアス少女の秘密

私は、風花雪葉。普通の高校生。けれど…

「雪葉~。今日も~?」

「ええ。また…」

「雪葉はモテるね~。羨ましい~。」

「いや、そうでもない…」

このように、毎日のように男子生徒からの呼び出しがある。つまり、告白。

ちなみに彼女は夢咲凪。スポーツ大好きなショートカットの私の友達。

「ねえ、そういえば、今日も一緒に帰ってくれないの?」

「ええ。図書室で勉強をしようと思っているから。」

「う~ん。残念。」

「ごめん。」

「いや、いいよ。」

放課後、私は図書室へ向かった。

「さて、本日も勉強に取り組みますか。」

私はこの図書室で勉強をしています。理由は、落ち着くから。

そして、私の秘密を知られたくない、というのもある。


数時間勉強した後、私は家へと帰った。私の家は、アパートアルセーヌ。

私は周りに誰もいない事を確認して、中に入った。

何故こんなにも周りを気にしているかというと、私は普段は普通の高校生。

しかしそれは表の顔。裏では怪盗事務所ルパンに所属している

義賊怪盗ネージュとして活動している。

そして、アパートアルセーヌでは、ルパンに所属している怪盗が住んでいる。

そして、ルパンに所属する怪盗は、全員、

〈異能力が使える〉

ちなみに私の能力スキルは氷。

「ただいま。」

「あら、雪葉。お帰りなさい。」

「お母さん、仕事、来た?」

「ええ。来てるわよ。ほら、そこに手紙。」

「ありがと。」

私は早速封を切った。そこには…

『怪盗ネージュ、至急本部へ来るべし』

私は手紙を置いて、着換え、本部へと向かった。

本部は最上階の七階にある。私の家は三階。上へと上がった。

(今回は何だろう。)

私はわくわくしていた。今回から、一緒に行動する怪盗もいるらしいのだから。


私は本部のドアをノックした。すぐに返事が返ってきた。

「どうぞ。」

「失礼します。」

入ると、ここのボス、アルセーヌ様と、これからパートナーとなると思われる人がいた。お互い、怪盗の格好をしているため、顔は分からない。

「こちらが、今日の仕事からパートナーとなる、怪盗ソレイユです。お互い、一言挨拶を。」

「怪盗ネージュと申します。お互い、頑張っていきましょう。」

「怪盗ソレイユです。よろしく。」

「さて、今回の仕事内容だけど、闇会社の社長、闇夜あんやが持っている宝石『炎の欠片』を取ってきてほしい。」

「分かりました。けど、今回は何故?」

「祖父からの形見を奪われてしまった。だから今回我々に依頼があった。では早速行ってきてほしい。」

「「は。」」


      ―これから、私とソレイユの共同任務と、恋が始まる…―






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