第9話 シャルマント
「私はヴァハトゥン家のカイナと申します。あなたは」
「私はフィオーレ家のシャルマントですの。助けて頂いて感謝しますわ。
馬車の中から見ておりましたが、とてもお強いですのね」
「お褒め頂きありがとうございます」
「敬語など使わなくてもいいですのよ?
ぜひシャルと呼んでくださいまし。
あなたは命の恩人ですもの。」
フィオーレ家は公爵家の一つである。
そのため、辺境伯家よりも爵位は上である。
だが、シャルマント直々にそういったため、カイナは敬語を使うのをやめた。
「これでいいかな、シャル?」
「ええ。カイナ様」
「僕にも様はいらないよ?」
「いえ、私がそう呼びたいのですの。
よろしいですの?カイナ様」
カイナは少し悩んで、
「別にいいよ、シャル」
そう結論を出した。
その後、倒れた馬車を立て直し、早速出発した。
だが、カイナは出て来る時、だれにも何も言ってこなかったので、急いで戻らなければ大事になってしまうかもしれないことを思い出した。
4歳児1人程度なら精霊に乗って行くことも可能だ。
だが、馬車まであるとなると、精霊1匹ではどうにもならない。
「僕が先にシャルを連れて行きましょうか?」
カイナはおつきの騎士にそう聞いた。
「え、ええ。
そうして頂けるのなら構わないですが。
どのようにするのですか?」
「それは魔法でですよ」
(そういえば、地球にはホバーボードってのがあったっけ)
ホバーボードとは、水を噴射してその力で浮くスポーツである。
このスポーツは、水を噴射するためにホースがいるので、移動範囲はある程度決まる。
ただ、カイナが水をつくってそれを足から噴射すれば、そらを飛べる。
2人が行くのであれば、馬車の馬を外し、馬車の四隅から噴射し、威力を調整して方向をかえればいい。
「そうですね、馬車の本体だけ使ってもいいでしょうか?」
「はい、構いませんよ」
許可も取れたので、早速出発する。
「すごいですの!馬車が空を飛んでますの!」
そうして、カイナとシャルマントの乗った馬車はヴァハトゥン家の庭に着陸した。
▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂▂
シャイナです。
シャルマントさんはヒロインの予定です。
ハーレムにはしないと思ってます。
シャルマントってフランス語でかわいいっていう意味だそう。
シャルマントの姿はあなたの推しの姿で想像してもらっても多分OKです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます