アンノウンわたし
九重いまわ
unknown to me
痛いほどの憂鬱を抱えて息をする。
自分の体なのにまるでコントロールの効かない感情が 、今日も私の肺を締め付ける。
誰のせいでもないことをイライラして、相手を殺したいくらいに嫌いになる。そんなことを一瞬でも考えてしまった自分をいなくなってしまえばいいのにと塞ぎ込んで、またイライラして、一人になったとき上を向く。
こんな私に優しさを振りかざしてくれる人がいる。
まだ失望されていなかったんだとか、私のことを許してくれたのかなとか、思うと同時にそれが私にはひどく痛い。
私はその優しさに応えることができない。
嫌い。
大嫌い。
友達も親も、今私とすれ違った知らないこの人も、あの人も、あの人も。大嫌い。
音なんてなくなればいい。
何も見えなくなればいい。
私はわたしが嫌い。
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