第25話 始まる波乱のチーム戦
「リブラちゃんお疲れ様!凄かったよ!」
「あ、エルミーさん!ありがとう!次は一緒に頑張ろうね!」
「正直俺らが頑張らなくてもいいんじゃないかなとは思うけどな。」
「こらこらアイスくんも負けたからってそんな落ち込まないで。グリモワールさんが強かっただけでしょ?」
「そうだよアイスくん。私も負けたから大丈夫!」
「あ〜悔しいな〜。なあリブラさんこのゲームフレンドリーファイア出来ると思う?」
「多分出来ないでしょうし出来たとしても返り討ちにされるだけじゃないですか?」
「そうだよね〜。」
「ちょっと2人ともチームなんですからみんな仲良くしましょうよ。」
「ごめんって。冗談だから大丈夫だよ。」
「ごめん。遅くなっちゃった。」
「ごめんね〜。まさかあそこまで人が寄ってくるとは思わなかったんだよ。」
「さすが優勝者と準優勝者は違うぜ。」
「まだ引きずってる〜。あんまり引きずってるとモテませんよ?」
「グフッ!」
【お待たせしました。それではチーム戦の説明をしたいと思います。】
「待ってました!ほら、アイスさんも立ち直って。」
「うう。もうダメだ〜。」
「はは、そこまで落ち込んでると面白いね。」
「よし表出ろお前を殴る。」
【ではではチーム戦のルール説明をやっていきたいと思いまーす。まずは参加人数。やっぱり5人1組はみんなに辛かったかな?186組が参加します!それでも多い!また予選します?ノンノンノン。ところで皆さん。この186組全員に当てはまっている共通点は分かりますか?そうです個人戦に出たプレイヤーが全チーム1人以上居るんです。というわけで今回のチーム戦では1回きりのバトルロワイヤルとなります!】
【そして先程個人戦でいい成績を収めた者のがいるチームには『ギフト』があります!もちろん皆さんには許可を貰っていますので安心してください!】
「ギフト?なんかいいものかな?ワクワクするね!」
「ね〜!」
「リブラさんとエルミーさんに先に言っておくけどいいものじゃないよ。」
「え?」
「この司会の人が言ってる『ギフト』はドイツ語からきてると言っておこうかな。」
「どゆこと?」
「⋯⋯そういうことですか。ちなみに内容は分かるんですか?」
「え!?エルミーさんわかったの!?天才じゃん!」
「学校でドイツ語を履修してるから。」
「そうなんですね。それでどういう意味なんですか?」
「『毒』です。」
「???」
「内容は明かされてるよ。僕達は『位置が常にバレる。』が貰ったギフトだよ。」
「じゃあ遅れたのってそのせいですか?」
「そうだよ。それとこのギフトはチームみんなに共有されるよ。」
「え、ちょっと待てよ?」
「ん?ないだい?」
「エクスも貰ったのか?」
「さあ、ほら教えてあげなよ。」
「そういえばずっと喋ってないですね。どうしたんですか?」
「⋯⋯『先制攻撃不可』。」
「えっと、つまり不意打ち禁止?でもエクスさんそんなことしないですよね?」
「違うよ。気持ちが沈んでるエクスくんの代わりに僕が説明してあげるよ。」
「よろしくお願いします!先生!」
「うむ。簡単に言うとみんな逃げるんだよ。」
「へ?」
「位置がバレる。それに加えて最初に攻撃ができない。不意打ちは避けれるだろうけど暴れなくなっちゃったんだよね。」
「はぁ。残念だなぁ。」
「めちゃくちゃ残念そうにしてるじゃないですか。」
【ギフトですが制限時間がありますので注意してくださいね!】
「⋯⋯!?」
「すごい、一気に目に輝きが戻った!」
「なんか面白いねぇ。」
「最初はみんなと一緒にいることとしようかな。狩りはその後さ。」
「こえーよ!」
「狩りって⋯⋯。」
「「あっはっはっはっは!」」
「ん?どうしたんだい?」
「いやいや僕もついて行っていいかな?」
「あ、じゃあ私も行きたい!」
「リブラさんは2人と残ってて欲しいな。」
「うーん。まあいいか!りょーかい!」
【チーム戦の特殊ルールはこれだけです!後は一緒!みんな楽しくルールを守って遊びましょうね!】
【それでは30分後にチーム戦を開始します。準備をしておいて下さいね!】
「とりあえず作戦の確認とかしておこうかな。じゃあリブラさん。作戦の内容は?」
「頑張って勝つ!」
「論外!じゃあエルミーさん!」
「えっと、最初の30分はみんなで固まって誰か来たら撃退してギフトの効果が切れたらグリモワールさんとエクスさんが2人で他のプレイヤーを倒していくですかね。」
「大体あってるね。正解!」
「なんで私は論外なんですか!同じじゃないですか!」
「そうだねー。じゃあ僕とエクスくんで作戦会議するから君たちも色々考えておきなよ。」
「流された!」
「作戦会議ってどうしましょう?」
「さすがに俺達もプレイヤーを倒しに行くってのはないな。5人相手は負けるかもしれないし。」
「確かに。蘭ちゃんのとことか絶対無理だね。」
「あのすごい人?」
「すごい・・・・・・まあ色々すごい人だね。エクスくんと対等に戦えてるんだから私たちには無理ね。」
「まあ気をつけるのは蘭ちゃんと後ブイチューバー軍団くらいかな。正直相手が変じゃなかったら負けてたし。」
「上手いこと言えば仲間になるんじゃね?」
「流石にないでしょー!」
「大体まとまったよ。リブラさんの方はどう?」
「あ、エクスさん。私たちは強いひとは極力避けて3人で倒す感じですよ。」
「あれ、そんな感じだったっけ?」
「いーのいーの!同じようなもんでしょ!」
【それじゃあそろそろ始めますよ〜!準備はいいですか?】
「れっつごー!」
*****
「ちゃんとみんな居る?」
「いまーす。」
「居るよ。」
「おるで。」
「居ます。」
「良かった良かった。バラバラになるのがいちばん怖いからね。じゃあとりあえず1番不意打ちに弱いエルミーさんを守る感じで移動しようか。」
「りょーかい。」
「すみません。」
「いいよ。エルミーさんのバフは凄いらしいからね。その時に期待しておくよ。」
「は、ハードルが。」
「なんか土埃見えるんですけどあれなんですかね?」
「うん?そんなの見え・・・・・・いやギリギリ見えるわ。よくわかったな。」
「まあ視力10くらいあるので。」
「嘘つくなよ。」
「嘘じゃないもん!」
「はいはい。恐らくプレイヤーだから身構えておこうね。受け流しやすいはずだから。」
「というかなんか見覚えあるなぁ。あれじゃない?ブイチューバーの子。」
「灯ちゃん?いやさすがに始まってすぐ一人で走るなんて・・・・・・・・・しそうですね。あの子なら。」
「あー!お姉様だ!どーもです!」
「敵だね。やっちゃう?」
「ちょっと待ってください!戦いませんから!それどころじゃないんです!」
「どうしたの?」
「実はギフトをもらっちゃって。」
「もしかして1人だけ別のところにワープしちゃうってやつ?」
「ですです!だから今探してるんですよ!」
「そうなんだ。頑張ってね。」
「手伝って下さいよ!」
「いや今敵じゃん。倒しちゃうよ?」
「流石にあなたには負けませんよ。他の人は無理ですけど。」
「ぐはっ!」
「うーん。どうする?結局こっちから攻撃できないしついてこられても対策のしようも無いし。」
「いいじゃん連れてこうよ!」
「お姉様!感謝です!まさに聖女!好きです!」
「この子を連れていくのは決定事項です!文句がある人は逆立ちしながら文句言ってください!張り倒しますので!」
「まあ僕は攻撃してこないならいいかな?仮に攻撃してきても何とかなりそうだし。」
「ありがとうございます!」
「じゃあいいかな。あ、でも流石に他の仲間に出会ったらそっちに帰るからね。」
「もちろんです!それまで停戦しましょう!」
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一人暮らしが大変なんですよ。いやゲームしてただけですごめんなさい。
お読み下さりありがとうございます!
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