第6話 未来(みく)の旦那さん
未来(みく)の結婚を祝うパーティで
テーブルの上に置いてある
お土産を見て咲は、驚いた。
桜あんぱん?
聞けば、未来(みく)の旦那さんは
桜あんぱんの営業担当らしい。
パーティ会場でも
「桜あんぱん、みんな食べてくださいね‼️」
なんて、営業活動をしていた。
もう、なんなの?Dr.Z。
何が起こってる?
奇跡としか言いようがない偶然。
そんなことを考えてると
今日の主役の未来(みく)がやってきた。
「あ❗️咲。
ありがとう、来てくれて。」
「おめでとう。久しぶりだね。」
「そうだね。もう10年かな。
最後に会ったのは、誰の結婚式だっけ?
みんな、誘ったんだけど、忙しくてさ、来れないって。
私は、みんなの結婚式に出たのに
さびしいよね。
早いうちに結婚してたら
みんなにお祝いしてもらえたのにさ。」
未来(みく)が言って
咲は、曖昧に笑った。
「あ、真希も来てくれてるよ。
さっき、トイレ行くって。
あ、戻ってきた。
真希〜。咲が来たよ〜。」
「あ、咲〜。久しぶり。
子供は、旦那がみてるの?」
「あ、真希。そのドレス買ったの?
子供は、旦那の実家に預けてるよ。
元気だった?」
「元気よ〜。これは、借り物ドレス。
こっちに来て借りたの。
荷物、軽い方が肩凝らないし。」
「真希、今日お泊まりなの?
一緒に夜、散策しようよ。」
「いいねー。どこのホテル泊まってるの?」
「いいなあ。私も行きたい。」
未来(みく)が口を挟むと
「新婚さんはだめ。」と
二人に口を揃えて言われた。
思わず、みんなで笑い出す。
久しぶりの会話は、相変わらず
散乱していて
それも、また、昔と同じ。
10年も20年も一瞬にして
時を遡ってしまう。
「ねえ、明日3人で話さない?」
未来(みく)が言った。
新婚さんがいーの?(笑)
なんて、笑いながら3人は、翌日
学生時代によく行った河原で
話をしよう、と盛り上がった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます