しまこの昔話④(ハンドボール投げ)

体力測定で、ハンドボール投げがありました。

高校生のときハンドボール投げをして、計測の線の結構手間にぽとんと落ちました。

二回投げましたが、二回とも計測の線のずっと手前です。


「もう一回やっていいぞ」

先生が気の毒がって言いました。

「いいえ、いいでーす」

しまこは投げませんでした。

だって、もう一回投げても変わらない確信があったから。



「て、ことがあってさー!!」

しまこは鼻息荒く、長男と次男に言いました。


「くさ」(次男)

「じゃあさ、何メートルだったの?」(長男)

「わかんない。……一桁?」(しまこ)

「くさ」(次男)

「それって、自慢?」(長男)


「うん!!!」(しまこ)


しまこは胸を張りました。

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