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3日目、今日はここにいるのは霞ヶ丘詩羽先輩。
昨日といい今日といい、いやあの二人が同席することは少なそうだけど。だがそれでは困ったりするんだけど。
「出会いのシーンはある意味十分よね。それからの展開からの大団円。もちろん個別パートがあるから二人を中心としたものになるわけだけど」
「そうですね。今日の敵は明日の友ということもありますし、その逆もありますよね。意見や主義主張の違いというやつですね」
「ライバル同士に共通の敵が現れて一時休戦してソイツを倒そうなんていうのは、定番の展開といえるでしょうね」
さすがに学校まで仕事用のノートパソコンを持ち込むわけにもいかないのか、先輩が目の前に置いているのは俺にも分かる。あの流行りのテキストメモエディタだった。電源は乾電池だからACアダプターを持ち歩く必要がない上に起動もそれなりに早い。文字を入力する以外の機能を極限まで削ぎ落としたデザイン。
「格闘ものじゃなくてギャルゲーだからね、入れるとしても添え物程度になるわよ」
「分かってます。俺も『〇ッキー』みたいに『エ〇ド〇アン!』と叫ぶつもりはありません」
あれ? 良く知らないけど勝負に負けてなかったっけ?
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