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「それじゃね。タイトルにもあるけどある男の子と女の子の話で、主人公は女の子なんだけど、同じ学年でね学校ではテスト成績で学年トップを争うライバルみたいな関係だったんだ」
「おお。タイトルの彼氏彼女って代名詞的な? てっきり俺はロミオとジュリエットみたいな家同士の抗争から駆け落ちでもするのかと思ったけど」
「うぅん? それもドラマチックではあるけど、やっぱり現実味がないかな。お互いに高校生だったし、駆け落ちできるほどのお金もなかったから」
「それもそうか。逃げてもこの時代、すぐに見つかってしまうだろうし」
「安芸くんに話すとやっぱりこうなるよね。話が脱線するというか……」
「え? いやそういうつもりはないんだが」
「あってもなくても一緒だよ〜。それじゃ続けるね」
「ああ、よろしくたのむ」
「あるときお互いの秘密を知ってしまって、それから二人に仲が急接近するわけ」
「なるほど秘密の共有による親近感から昇華するパターンか。それなら前に『学園七不思議の真相』というタイトルでも使われていたな。あの手は一度、関係に亀裂が入ると修復がかなり困難な茨の道だそ」
「もしかしてわざとやってないよね」
ああぁしまった! いつものクセでついまたやってしまった!
「わたしもう帰ろうかな。ちょうど読み終わったし」
「ああ待って。加藤。加藤さん。加藤様」
「様まではつけなくてもいいよぉ」
困ったようにいうのだった。
今日の進捗 加藤に話すをしてもらうことができた!
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