処刑機関の凡人
剣崎 雷太
異能の護符編
処刑機関
「世界平和」各国の世界が目指しているこの星に住む多くの生物の願いにして、永久に不可能と言われている願い。しかし過去にこれを目指して一度失敗し、多くの犠牲と罪を生んでしまった世界政府…その罪により生まれたのは「人ならざる者の資格」であり世界の先は暗黒が支配した、その先に平和と安全の未来を願いとし、各国の政府はこの願いを叶えるのに必要不可欠の要素を提案した曰く、「世界の指導者」と「機関の諜報員」である、各国はそれぞれの分野から精鋭を選び出しその機関に所属させることになったが、それ程の力を持つ機関に各国は保険を掛ける事を忘れていなかった、その機関に一人「凡人」をつけることで機関の弱点としたのだった、機関に与えられたのは人々の安全と平和の為の犠牲である。その機関の名は「処刑機関」…人類が持つあらゆる要素、
波の穏やかな音が響くある島の屋敷の前に二人の人物が立っていた、一人は六十代後半の老人とメイド服を着ている深い赤の髪で腰まで長い髪をしている女性である
「今日の依頼だ「殺し屋」」
「あら?今日は朝からあるのね」
「ああ、日本の地方に護符の力が確認された、その調査に行ってくれ」
女性はスカートからメモ帳を取り出すと
「日本って「凡人」のいる所じゃ」
「知っているだろう、あいつの護符は」
「ああ」
メイドの女性はスカートを翻し老人に向き直って
「わかったわ「王」」
屋敷に入りしたくを始めた
時同じく、日本の県坂にある街のある一軒家では朝から忙しくしていた
「ぎゃああああ、今日は生徒会がある日やん」
「だから起きろって言ったでしょ!馬鹿」
「ふっ、朝に勝てるわけないだろ」
「はよ行けや、愚弟」
「急がないとおおおお」
制服を着ている少年は姉である人物から遅刻しそうな事を指摘されていて焦っている。
「兎に角!行ってくる!」
少年はバッグを持ち学校に走った、栃木、群馬、埼玉の三県境にあるこの街は都市開発として交通の便などはかなりの物が通っているが、少年は運が悪く時間が合わず走っている
「畜生、なんでここまで運が無いんだよ」
少年は学校に行くための大きな川の橋の上で息をつく為にベンチに座った
「はぁはぁ、もうダメ「はい」どうも」
少年は前方から渡された飲み物を疑わず口をつける
「って、誰だ‥‥なんだお前か」
「久しぶり凡人」
少年の前には春の季節にピッタリのロングスカートと薄手の上着にジャケット風の物を羽織っている女性がいた
「なんの用だよ「教育者」」
「酷いな、一応同僚だろ」
教育者と呼ばれた女性は少年の隣に座り話を始める
「今朝、王から連絡があってな暗殺者が来るらしい」
「あのメイドかぶれがなんで?」
「何でも埼玉の田舎の高校に不正な護符所有者が出たんだと」
「またかよ、」
「ああ、それで凡人も学校が終わり次第に経営者と共に暗殺者に合流だとよ」
女性は少年に髪を渡して、その場から離れる。少年は髪に目を通す。
「この街からそう遠くないな、名前は藤実 忠勝か、護符の所有者に暗殺者か」
少年はスマホを取り出してある場所に電話を掛ける
「もしもし?経営者?ああ、今度の任務」
少年は必要事項を言って学校に向かう。
「遅刻よ」
学校に着いた凡人は生徒会室でお説教されている、それもそのはず本来は始業時間の40分前に着かなくてはいけなに彼が付いたのは
「陽哉、君が付いたのは5分前だな」
凡人 陽哉(はるや)は五分前に着いたのである。
「君は色々特別だよ、凡人…君は普通の容姿に黒ぶちのメガネ、髪型は…」
「おい!そこで詰まるな!経営者…晴朗院 瑞奈(せいろういん みずな)」
「すまん、君は寝ぐせを直さない事は役にも知られているが…改めてみると」
「やめて!」
陽哉は基本的に機関のメンバーにいじられている。
「全く、今日の任務の時にも遅刻するなよ凡人」
「そこはお前次第だ…よろしく経営者」
「人任せだな」
凡人は経営者に反省文を書かされた後に教室に向かった
「凡人か…処刑機関のメンバーは各国の精鋭や天才たちで構成されている、そのメンバーが世界に牙をむけば世界は直ぐに崩壊する」
経営者は窓枠に背中を預けて校庭に目を向ける、そこには誰もいなかった
「凡人は処刑機関の生贄として構成させられた普通の学生か…ふざけているな、自分達で臨みながら勝手な都合で送り込むなんて、凡人が一番の天才で精鋭だというのに」
経営者…瑞奈は生徒会室から出て教室に向かう、彼女の後姿はどこか寂しい感じになっていた。
「で?その反省文もってんの?」
「うるさい、劉輝」
陽哉や教室でクラスメイトと談笑をしていた、クラスメイトの劉輝とは中学からの付き合いでよく話し合っている
「学園最高の美人である瑞奈生徒会長と二人だけの生徒会なんて最高だろ?」
「ああ、そのせいで仕事は多いけどな」
「瑞奈先輩が八割で?」
「ナンノコトカナ」
「お前は嘘をつくときに必ず片言になるよな、趣味?」
「なわけないだろ!てかお前も手伝ってくれよ」
「いやだよ」
陽哉は劉輝との会話をある程度楽しんだ後に授業準備のために教師に呼ばれる、陽哉が通っている水野原学園は生徒会役員という物は無く生徒会会長が決めることになっているが、今期の生徒会会長はなんでもできる人である為に生徒会役員が決まらないと言われている、実際には彼女も機関の一員である為同じ役員である陽哉しかなれないのである。
「では今日の授業を始めます。」
「さて行くか」
全ての授業を終えて機関の凡人として経営者と共に暗殺者が待つことになった陽哉は家とは反対方向に歩いている、瑞奈自身も機関の役として活動するために本来の性格で行動している
「ボーン人、暗殺者がいるのはどこだ」
どこか陽気な感じである
「あの人がいるは駅近くの喫茶店だって、王国王室のメイドが極東で何してんだか」
「暗殺者のグレナーデさんは結構自由だからね、このまえも勤務中にたばこ吸ってたし」
「本当に役なのか?処刑機関の」
「あの人にそれを聞くのは野暮よ」
処刑機関…陽哉が所属する世界平和の為の機関であり、平和の為の大きな犠牲である。
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