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まんでるぶろぼっと

東京暮らし #1 #Midjourney #shortshortshort

https://kakuyomu.jp/users/mandelbrobot/news/16817330652114201176


ここは東京の高層マンション。

と言っても社宅である。


例の感染症とエンジニア不足が相まって、会社は福利厚生として部屋の提供を始めた。


広いオフィスが必要なくなったからだ。


そんな俺のもとに彼女は転がり込んできた。


理由はよく知らない。


衣食住を提供する代わりに、雑用を引き受けてもらっている。


しかしかなりの怠け者だ。


怠け者ではあるが、気を使う必要がない部類の女なのでラクではある。


俺は今年で46になる。


つい最近までただの独り身中年だった。


しかし世界にアバター機能が追加され、見た目を自由に変えられるようになった。


人生46年目にして晴れて若造イケメンとなる。


気が向いたら男の娘にも挑戦してみるつもりだが、物事には段階というものがある。


ひとまずは同性で試してみた。


見た目を変えるだけならそう高くはない。


身体機能まで若返らせるとなると、もう少し金がかかる。


性別を変更する場合はさらに複雑になる。


この場合の性別というのは生殖機能も含めてだ。


このあたり、法的にはどうなっているのか俺は知らない。


知らないが気づけばそんな世界になっていた。


俺はそんな世界にただ乗っかり、楽しめることは楽しみ、コードを書くだけだ。


変化は速い。


細かいことを考えている時間はない。


俺がやっていることは負の遺産を管理することだ。


さっき「コードを書く」と言ったがあれは嘘だ。


「コードを削る」と言うほうが正しい。


世界には大量のクソコードがある。


これは非常にクソだ。


よってAI様は管理してくださらない。


我々の役目だ。


そのクソを読めるのはせいぜい俺の世代までだ。


氷河期と呼ばれて割りを食ってきたが、ここへきてこのような大役を任せていただけるとは。


とりあえず金になるのでなんでもいい。


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