第5話 聖女様との通学?
シリカと一緒に家を出た翔は、横を歩いてるシリカに頼み事をしていた。
「シリカ、学校の近くに付いたら俺から離れてくれないか?」
「えっ……私と一緒に登校するの見られたら嫌でしたか……?」
眉を下げて、ショック感を丸出しにしているシリカが伺えた。
迂闊だった。もっとちゃんと分かりやすく、伝えるべきだった。
「そんな事無いよ。 一緒に登校するのを誰かに見られたら大変だからさ」
無論周は、シリカと一緒に通学するのが嫌なんて有り得ない。こんなにも透き通るほど綺麗な銀髪にか細い声の美少女と一緒に登校出来たらどれだけ幸せか。
「……分かりました……」
詳しく詳細に翔が言うとシリカは、どんよりと落ち込んでしまった。
(シリカさん!? そんな分かるように落ち込まないでくれ……俺も一緒に行きたいよ……でも、バレたら、バレたら俺の学校ライフやシリカの立ち位置が崩れてしまうのだ、許してくれ……家で罰は受けますから……)
「シリカ、落ち込まないで、家帰ってたら沢山罰は受けるから……」
「罰ですか……本当ですか……?」
「本当です。何なりと足舐めが希望なら舐めます。罵倒もされます」
「えっ……本当ですか?」
爆弾発言を言うと、シリカは、微笑みながら何かを企んでる表情になった。
「なら我慢します、お家に帰ったら楽しみにしてて下さいね?」
罰を受けるとは、言ったが家に帰ったら何が行われるんだ。罰を受けるのは分かるが、その罰の内容が気になる。あの微笑みは、 絶対に何か企んでいる。
足を舐めるのと罵倒は、覚悟した方がいいな。
別れた後、翔とシリカは、お互に別々学校に着き、下駄箱で靴から上履きに履き替えていた。
上履きに履き替えてる時に同じクラスなので隣で上履きに履き替えてるシリカに群がってるクラスメイトが目に入る。
やっぱり聖女様だけあって、シリカは人気なんだな。仮に聖女様と同棲してるとかバレたらクラスの女子と男子から抹殺される可能性が有るから、不安でしかないな。
だか隣で話してると言うことも有り、シリカとクラスメイト達の話し声が耳に入ってくる。
話の内容と言えば、「聖女様は、今回のテスト何点とる予定ですか?」とか「聖女様は、今日も美しい」とか色々と話しているが、シリカは全部丁寧に返事をしていた。
凄いな。あんなに話しかけられてるのに、顔の色一切変えずに全部返せるなんて。周だったら返せずに言葉が詰まるな。でもそこがシリカの凄いところでも有り、好かれる所なんだような。
一人頷きながら考えて靴から上履きに履き替えシリカの方を見ると、こちらの視線に気付いたのか、透き通る程に美しい微笑みが返ってきた。
微笑みをしたシリカを見た、生徒達はざわめきが走っていた。その内容がと言うと大体は、「聖女様が微笑んだぞ!」やら「あの微笑みは、俺に向けたものだ!」とか「可愛い〜」と様々な声が上がっていた。
その盛り上がりは収まることは無く、周が教室に向かって居る時も廊下に居た生徒達が「聖女様今日も美しい」と崇めているのが伺えた。
だがその中には、朝から頭に鉢巻を巻いて、聖女様ファンクラブと法被を着ている、生徒達も居た。なんだそのクラブは、入りたいな。
だが入ったら周の安全学校ライフがENDを迎えてしまうので、心の中だけ聖女様ファンクラブに入る事にしよう。
馬鹿げた事を心で思いながら教室に入ると、聖女様を出迎える生徒達が一斉に扉に群がって居た。それを周は無視して自分の席に腰掛けた。
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