先輩と俺
夢水 四季
先輩と俺 その壱 ~俺の憧れの先輩がこんなに変人なわけがない~
憧れの人
何年も前から憧れていた人がいる。
フィールドを縦横無尽に駆け巡る姿に魅了された。相手を翻弄するトリッキーなボールさばきに感嘆した。向かい来るディフェンスをごぼう抜きにし華麗にゴールを決める様に興奮した。
満員のスタジアムの観客席から見たあの人の姿が、あの人のプレイが、脳裏に焼き付いて離れなかった。自分もあんな風になりたいと思った。あの人と同じ景色が見たいと思った。
サッカーが半端なく上手い天才で、無名のサッカー部を全国優勝まで導いた、ものすごい人。
そして、俺の憧れの人。
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