16.初めての宝箱
〜初めての宝箱〜
部屋に入り宝箱の前に立つ。
「そう言えば、説明していませんでしたね。実は宝箱にもランクがあります。」
「宝箱にもランクがあるのですか?」
「はい、低い順に木、石、鉄、銅、銀、金、虹色です。今回のは木でできた大きな宝箱です。木ランクの宝箱でも大きければ石ランクの小さい宝箱ぐらいの物が入っています。大きいので中身は期待しても良いですよ。ではそろそろ開けますか。」
『これランクが低い宝箱だったのか…。』『最初はランクが低くても良いんだよ。』『でも中身が楽しみだ。』『良い物出てくれ〜。』『ワクワクドキドキ〜。』
コメントも盛り上がって来ている。そりゃそうだ。宝箱は大物を倒したご褒美だ。しかも一番低いランクとは言え中身は未知数なんだから。そう言う俺も宝箱の中身については超楽しみだ。ランクが低くても初めての宝箱なんだから。
「では、開けます。」
そう言って宝箱を開けた。その中にはまずバカでかい魔石、おそらくあのバカでかいスライムの魔石なのだろう。他にはスライムが落とすネックレスが一つ、手袋と剣の絵が書かれた紙がそれぞれ三枚ずつ、巾着袋(中身は50ゴールド)、そして丸く様々な色に発光するテニスボールぐらいの大きさの玉だった。
「おおっ!色々入ってる!…受付さんこの玉はなんですか?色んな色に発光してて綺麗な玉ですが…。」
「これはスキルオーブです!手にとって使用すればスキルを一つだけランダムに手に入ります!何が得られるかはスキルオーブを使うまで分からないアイテムです!」
『なにー!』『これが噂の…。』『スキル!スキル!』『ゲーミングテニスボールだ!』
「タイガーアイ様!今この場で是非使って下さい!使わなくていい事なんかありません!」
そう受付さんに急かされスキルオーブを使用する。何か力が湧く感覚を感じる。
[タイガーアイは『マージ』のスキルを獲得した。{スキル『マージ』…ある特定の物を合成出来る。その合成した物はランクが上がる。合成には最低三つ必要。合成してできる物は同じ物三つで一つの物だが同じ物を五つを持っていれば二つできる。}
何かすごそうなスキルが取れた。特定の物が何か分からない。
「これで宝箱の中身は全部ですね。お疲れ様でした。」
そう受付さんと会話を終わらせて外に出た。
「はい!それではこれでライブは一旦終わりです!また夜に晩御飯とお風呂済ませてライブするからそれまでみんなも休憩!じゃあまたねー。バイバーイ。」
『バイバーイ。』『仮眠とるか。』
そう流れてくるコメントを見ながらライブを終了させるのだった。
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