VRゲームはギャンブルと共に

笑顔の傘

『VRファンタジー』を始める前

1.ギャンブルしたい男

      〜ギャンブルしたい男〜

 「ギャンブルしてぇな〜」

 そう言っているのは俺こと影峰宝だ。17歳である。

 漫画やアニメのような緊張感のあるギャンブルをやりたい。でもまだ高校生だからパチンコもできない。それに仮に出来たとしても破産してしまい大量の借金を作ってしまったら家族に迷惑をかけるどころの話じゃないだろう。そう考えるとパチンコなどが出来る年齢になってもやらないまま過ごしていくことになるだろう。

 パチンコなどのギャンブルなんかやらない方がいいがそれでもやってみたい。負けたら負けたでそれで諦めがつくし、勝ったら勝ったで勝ちが続く限り続けてみたい。とにかくギャンブルをやりたいのだ!

「ああ〜出来るだけノーリスクなギャンブルやりて〜。」

 そんな時下から俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

「宝ちゃん。あなたに荷物が届いてるわよ〜。しかも結構大きい荷物よ。」

 そう言われて何か頼んだっけかと下へ降りていく。

「何か頼んだかな…。なんだこのバカデカい荷物は」

「箱には『株式会社VR』って書いてあるわよ。」

「そう言えばVRゲームの懸賞に応募してたんだった。結構人気の物だったし当たるとは思ってなかったけど。まさか当たるとは。」

「確か今話題の『VRファンタジー』の懸賞だったかしら。それにしても色々入ってるわね。」

「株式会社VRが作った最新型のVRゴーグルとその説明書、今話題の『VRファンタジー』のソフト、まだ発売していない『VRファンタジー』の攻略本(分厚い)、専用コントローラーに充電器、当選者限定のパスコード…。」

「至れり尽くせりね。今すぐにでも出来るじゃない。」

「でも職業とかもあるらしいからやる前に攻略本でもみて考えて見るよ。ゲームは晩御飯の後にでも。」

「その方がいいわ。私もやってみたいわね。発売されたら買おうかしら。」

 そう会話しながら攻略本で職業を見る。どれだけあるかは知らなかったが100以上の職業がありその中に『ギャンブラー』の職業を見つけたのだった。

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