第09話 病院と美容院の違いって?

ヘアサロン最強説を追求する回

 対策としてミトンがいいと思う。故人の教えから、そう呟いた。

夏生の祖母は、頻繁に点滴を抜いたりはしなかったが

大事だいじをとって、晩年は両手にミトンを嵌めて養生した。


 義母は、ここ最近、頻繁に点滴針を抜くそうだ。

面会は依然出来ないが、血が散布して大事おおごとな感じになっているらしい。

 治療が進まないから、医師から鎮静剤の使用を求められた。

点滴の投与を満たしてから、経口の飲み薬に代えて行きたい方針。


認知症状も思った以上に進んでおり、食事がとても美味しいから

どこかの旅館で寝泊まりしている心地だそうだ。

「入院/病院」と言う発想は全く頭に無いと言う。

身体に不調を抱えているのにどうしてだろう?


 01月21日(SAT)鎮静剤治療が始まった関係で

夏生の妻はタイミングを逸していた美容院迄出掛けて行った。

「美容室」「美容院」と言い方があるが、

後者の方は「病院」の医師が切っていたからだそうだ。


それは本当の説かも知れないが、インターネットには

大差は無く法律上では「美容所」と言う言葉でまとめられる。

「美容所」は着付け等も行うので、行いそうにない

「床屋」は「美容所」と明確に区別されても良いかも知れない。

「理容室」「理髪店」も法律上では「理容所」

「床屋」は「髪結床」「床店」の派生で髭を剃るのが一般的。

「美容所」+「理容所」=「ヘアサロン」と言う足し算が成立する。


 夏生の付き添いで、彼の妻が帰宅した。

結局、連絡が心配で「美容所」から「床屋」にして貰ったらしい。

「床屋」は全国展開中の3Q CUTだ。10分で1,200円。

鎮静剤が効いたのか、病院からは連絡が無い。

このまま点滴治療が順調に行きますように!

「病院」と「美容院」の響きで憶測を膨らませたが

尊敬する上司が言った蘊蓄なので大切にしたかった。

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