第39話 末長くって?

「?末長くって?まるで、新婚初夜だね?」


「あら、私は今夜はそのつもりだけど。」


「…………藤城さん、やっぱり大学で見てた時と全然違うね?」


「綾本君程じゃぁ無いと思うんだけど。」


「だって…………僕好みの理想的な女子が突然目の前に現れたんだからね。嫌われたくないし!」


「あら、アリガト!嬉しいわ。でも、綾本君は嫌われたくない女子には直ぐに手を出すんだ。」


「今回は特別だからね!僕だって、普通に健康な男子なんだからね!!」


「そういう事にしておきますね。では、改めてどちらの部屋で『御休み』致しますか?」


「…………僕の部屋で…………ところで、『綾本君』はやめようか?」


「じゃぁ、『藤城さん』もやめようね。」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇



朝5時過ぎ、ふと目覚めるとベッドで隣に寝ていたはずの『友子』が居ない。

二度寝するまでもないかな〜とそのままゴロゴロしていても戻ってくる気配はない。

自分の部屋へ戻ったかなと思いながらスマホを手に取り、今日の天気と最新ニュースを確認する。

業務連絡のメールをチェックし、店舗売上等見てから返信を終えたところで外が少しづつ明るくなってきた。


ちょっと早いけど起きてシャワーでも浴びるか〜と、タオルを手に取り風呂場へ。

さっぱりして出て来ると、台所からいつも通りに朝食準備している良い匂いが。

今日はハムエッグとウインナーソーセージかなと台所に顔を出すと、フライパンを振っているのは友子だった。


「…………咲良?おはよう。どういう事かなこれは?」


「おはようございます。『友子』が彰人君の好みを知りたいって言って教えてるところよ。」


「おはよ〜、もうすぐ出来上がるから待っててね!」

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