第10話
「すまないね。蓬莱くん。俺は
と言われ渡された名刺にはバスケが強い一ノ宮高校の名前が載っていた。
「蓬莱くん。俺はね、君の身体能力と勝気の性格が欲しいんだよ。」
と言われた。俺は信じられなくて目を大きく見開いた。でも私立でもないから推薦はもらえない。
「君の学力なら俺の高校には来れる。だから部活にも入って欲しいんだ。」
たしかに俺は頭がよかった。だけど高校でバスケをゆるくやるつもりだった。俺はその話をひとまず家に持ち帰った。俺にとって好条件だっつ。公立だし、なんなら学力も高い。スポーツにも力も入れてるから文武両道だ。この話をすると両親は喜び、俺は姉ちゃんに勉強を教えてもらい受験に向けて必死に準備をした。
俺は無事高校受験に合格し、姉ちゃんは俺の事のように喜んでくれた。
「さすが!私の智!!天才すぎ!!」
「あぁ……ありがとうな、姉ちゃん。」
「じゃあ来年から俺も一緒だね〜」
俺と姉ちゃんの間に入ってきたのは達也だった。
「さすが幼なじみでしょ?」
とニヤニヤしてくる達也に少しムカついたが、嬉しい気持ちが勝った。
「じゃあ行ってくるよ。彩葉。」
俺は彩葉の墓の前でそう呟き、自転車をこぎ高校へ向かう。
下駄箱に向かう途中俺は背の高い男の人とぶつかってしまった。
「ってぇな……」
いつもの癖でそう悪い感じを出してしまったが、その男の人は笑って
「ごめんね……って君蛯名先生の……!!」
俺は?が浮かぶばかり、ちんぷんかんぷんだった。その背の高い人は笑いながらこちらに手を差し伸べ
「俺はバスケ部部長の
桜の花びらが風に揺られて俺たちを囲ったように見えた。
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