イレイサー:spin-off version:プロデューサーの苦悩

UD

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第1話

 皆さん、こんにちは。

 

 いずれイレイサーについての苦情を公開して本にしたいと思っています、プロデューサーのツノダです。


 今回このような機会を頂き、誠に感謝しております。


 本日は、我々の依頼元である国家情報保安局からあるイレイサーに対する苦情が寄せられ、私の仕事について少し皆様にお知らせをしておく方がよいと上が判断し、あ、上って言うのは、私の上司なんですけど、この上司がほんといい加減な人で、名前はヨシダさんって言うんですけど、このヨシダさん、本当に声が大きくて。


 この人が喋ると周りにも全部聞こえちゃって、っていう事は技術部にも報道部にも筒抜けなわけです。


 で、筒抜けになった情報は当然、報道部のヤスコさんにも届いちゃって、って、このヤスコさんがまた大声でその事を話しちゃったもんだからそれはそれはもう大変で。


 はっ!


 全く関係ない事を下書きに書き留めてしまいました。


 失礼しました。


 では、さっそく国家情報保安局からのご質問にお答えしようと思います。


 今を去ること十五年前、私は一人の青年に出会いました。


 その当時、私は、イレイサーとして活動をしておりましたが、相棒を亡くし、単独で出来る活動を細々と行っておりました。


 彼と出会ったのも単独である教会に潜入捜査を行っている時でした。


 彼はその教会が運営している孤児院の出で、街から街へと荷を運ぶ仕事をしており、小銭を貯めては孤児院へ寄付するという、見た目とは全く違う活動を行っている変わり者でした。


 また話が逸れてしまいました。


 私が担当した事件での彼らとの出会いが今回ご質問いただいた内容になりますが、まず彼の事を語らなければならないのです、ご承知ください。


 あ、そうそう、私への指令は、この教会が帝国では禁教とされているカタデリー信仰を崇拝しており、ある遺物を隠し持っている疑いが持ち上がり、それを捜索する事だったのです。


 潜入して三ヶ月が過ぎた頃、彼がやってきました。先程申したように彼は孤児院に寄付をしにやってきました。


 あの時の照れくさそうな彼の顔は、今思い出しても笑いが込み上げてきます。


 ああ、また逸れてしまいました。


 まあ勘の良い事に加え、少しの情報から物事を分析する力がずば抜けている彼は、新規に雇われた私を不審に思ったのでしょう。


 彼は独自に私の事を調べ上げ、私がイレイサーであることを突き止め、何が狙いなのかと問い詰められました。


 教会も当然私の素性を調べ上げたはずです。それでもバレなかった私の素性を彼がどのように突き止めたのかは結局教えてもらえませんでした。


 私は諦めて彼に全てを話し、彼に協力を求めました。


 もちろん彼もこの教会の出身者でしたので初めは激昂し、私に怒りをぶつけましたが、それでも彼が寄付を行っている孤児院の子どもたちの事を考えると、本当にそんな事があるのならなんとかしなければ、と考えたようです。


 こうして、私と彼は協力し、教会の真実の姿を暴くことになったのです。


※ この作品はカクヨムコン短編のボタンを間違えて押しちゃってます(気づいた時には取り消せなかったんです)本当にごめんなさい。

以下、本編です。


イレイサーシリーズのコレクション

https://kakuyomu.jp/users/UdAsato/collections/16817330650960406839

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