ヒミツキチ~一途な恋と安全率~

白髪 尊

プロローグ

ここは俺達の部室。広くもなく、特に狭くもなく、でも気に入っているのは確かだ。

俺はいつも窓際の椅子に座って、何か面白い事は無いだろうかと考えている。

俺の事が大好きで、とても大切にしてくれて、とても可愛くて、優しくて、ちょっとエロくて、胸がいい感じに育ってて、料理が上手で、ちょっとドジで・・・。

なんて事も考えたりする。でも、やはりこの世界は厳しい。そう簡単には上手くいかない。辛い苦い渋い酸っぱいね。

嫌だ。嫌だ嫌だ。誰かホントに何かいい感じのヤツ・・・。生きてるんだ、だから、感じよう・・・、一緒に・・・。何言ってんだ俺・・・。


「何してんのよ?」

おや?

「あなたの事が大好きな人ならここにいるじゃない」

おやおや?

「うんうん!だから早く来なよ!」

おやおやおや?

「お、お話ししませんか・・・」

おやおやおやおや⁉


可愛い女の子達が俺を呼んでる・・・。でもな、違うんだ。違うんだよ。どうしても言わせてくれ。違うんだよ。


「早くしないと膝の裏に植毛するわよ」

それは脅しですか?


「ほら、この前撮ったいい写真があるの」

ほう、どれどれ。あれ?おかしいな?どの写真も随分離れた距離から俺の後ろ姿ばかり写ってるね。


「ほらほら!早く脱いで!でないとやりずらいよ!」

何故脱がなければならないのか。そして何をやろうとしているんだい?


「何してるんですかぁ~・・・、他の子ばっかずるいですよねぇ~・・・、ねぇ!」

さっきと打って変わって殺人鬼のような目をしているのは何故だい?あと手に持っているカッターをこっちに渡そうか。


うん。そうなんだよ。分かるだろ。違うんだ・・・。

そうだ。あともう一つ付け足しておきたいことがある。

正常な女の子がいい。

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