第46話

美空翼の娘ジャムは、ジュンヤによって説得され戻された。さすが…なかなかしっかり者だ。あとは、その父親もなんとかしたい。


「梅田さんのこと調べてたらさぁ、もう少し、みんなと歩み寄れるようにしないとなぁと思った。恨まれすぎるのはまずいな」


お茶を飲みつつ、考える。


「へー、そうなんだ」


「だって、前の職場にはこんな面倒なおじさんとかいなかったんだもん」


「そうよね。具体的にどうする?」


「おじさんたちの話もよく聞こう…小暮くんを通して」


「確かに直接だとね。藤原さんは?守すごい怒っちゃってたけど」


「あれは別。おじさんじゃねーし!たぶん変態クソ野郎だと思うな」


「えーどこが?」


「全体的に。ふー、シュレッダーやるの誰かに頼みたいなぁ…あ。ジャムの知り合いはすぐるなんだった。あいつに頼むかな…」


書類は山ほどある。みどりにちょっとずつやってもらってたけど…一度にやると詰まるんだよ。


「それさぁ、なんで知り合い?」


「あいつもジャムも奄美に住んでたんだよ。んで、同じ学校?なのかな」


「仲良くなれるかね?普通。有名なモデルなんだよね?」


「言われてみれば…」


学年違うはずだ。…優の友達のえんよーくんも学年違うはずだし。どんな知り合い?


「ね?変だよね」


「ジャムにもっと聞けばよかったな。あの人優より頭良さそう。日本語ぺらぺらじゃんかよ。たぶんジュンヤより日本語の理解力ありそう」


「そういえば、ジャムには兄がいるらしい。モデルしてるって」


「…え、ジュンヤも知り合いかな?」


「さぁ」


「メンズモデルやってもらえないか、聞いてもらおうかな…でも俺雑誌とか見たことあるけど知らない」


「ジャムより年上みたいだよ」


「ジュンヤよりは下なのかな?」


まだ知らないこと多いな。

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