【短編】三森さんの日常はぬくぬくである
奏流こころ
こたつと三森さん
家の中で寛ぐ1人の女性がいた。
三森さんという。
部屋の真ん中に、こたつがあって、そこで寛いでいた。
幸せそうな顔でリラックスをして、伸びたり丸くなったり。
こたつの上には、リモコンとスマホとお菓子と2リットルのペットボトルのお茶と箱ティッシュがある。
近くにゴミ箱。少し遠くに電気ストーブ1台。
そして、孫の手が1本手元にある。
手の届かない時に使う、必需品である。
お手洗いとご飯を作る時と来訪者の応対以外、ここからは動かない。
ペットの三毛猫のみぃちゃんは、ぐうたらな主人を気にせず、寄り添う事はないが、こたつの中で丸くなっている。
「朝の雪かき頑張ったし、寝てよーっと」
こんなプライベート、誰にも見せたくはない。
でも、こんな私を好いてくれる人はいないものかと、途方に暮れる気分になりかけて、睡魔に教われた。
起きると横向きで、枕のように使っているクッションに涎があった。
あー、夢の中で美味しいご飯を食べたのかも、と前向きに考えつつ、汚れたクッションを洗濯機に入れにこたつを出た三森さんであった。
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