第3話

あたしは、市江ちゃんなんかいなくならないかと、仲良しの友達ながら嫉妬とか覚えるようになった。

あたしが一番になれないのは、市江ちゃんが元凶かもしれない。

気持ちの整理がつかないあたしがいた。


あたしに好きな人がいたとしても、きっと市江ちゃんにとられてしまうだろうし、市江ちゃんになんか勝てやしないんだ。


市江ちゃんに勝てる方法がほしい。

どんな手段でもいい。

市江ちゃんと出会う前の時間に戻って、あたしがトップに立つとかさ。


小学生の頃のあたしは、そんなんじゃなかった。

市江ちゃんなんかに負けない。負けたくない。

あたしらしくなくなってしまうから。

あたしらしさがなんなのかは説明なんてできないけど、あたしが一番に立てないとかいやなの。


あたしの心はいつしか複雑に絡み合うようになった。


一期一会なんて言葉があるけど、あたしはそんなのあてにしない。

あたしは市江ちゃんに勝ってみせる。


市江ちゃんの敗北こそがあたしの勝利。


そんなんじゃない。

あたしの本当はやりたいことは…。


あたしの考えていることは、いじめっ子に確実に近付いていた。

そんなことしなくても、努力で勝てるはずって思いたいけど、そんなに甘くない。

何故、現実なんか見せてしまうの?



中学卒業まで確実に近付いている。

受験もあるし、中学卒業したくないな。

中学生活やり直したいな。

今の中学生活に満足なんてしてないから。

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