第3話

 サクラ様をさらおうと蛇黒神が企んでいるので、サクラ様を守ることと、

 闇属性の魔法をコントロールできないような、サクラ様のいとこがどこにいるのか見つけ出すことと、

 蛇黒神は具現化された存在なので、蛇黒神を作り出した黒幕を見つけ出すことを目的としているらしい。


 そのためにも、俺は、魔法を鍛えて、サクラ様と、サクラ様にいとこを守る力を身に着けてほしいという話だったらしい。


 サクラ様の双子のいとこも、日本人と外国人のハーフで、

 光属性が双子の兄で、闇属性が双子の弟らしい。


 光属性から、闇属性にされ、悪に染まった兄を助け出さなくてはならないけれど、

 そこは蛇黒神の正体がわからない以上、難しいらしいし、

 黒幕がどういった魔法属性を持っているのかわからない以上、対処のしようがないらしい。


 一階、魔法の試験や面接を受けてみて、だめなら、それまでで、

 審査を通れば、魔法を鍛えてほしいらしい。


「あたちがわかるのは、ここまでなのにゃ」

「試験監督者って、ひとりなの?」

「二人かにゃ。一人が面接して、一人が試験だから。

どういった内容かは、あたしも知らないのにゃ」


 俺に魔法の才能があるかどうかはわからないけど、

「ダメ元で受けてみようかな」


 桜高校の面接や試験を、さくらさんに転送されて、受けることになった。

 試験監督者は、三人だった。さくらさんの嘘つき。


 試験監督者三人と、俺の四人しかいない空間にいた。

 さくらさんに、桜高校の校門の前まで転送され、一階の「試験室」まで案内され、そこに入ったんだ。

 椅子すらなくて、立ったままだった。


 面接官の質問には、答えた。

「君は、どうやってここに来た?」

「転送されて」

「誰に?」

「猫に」

「その猫の種類は、わかるか?」

「三毛猫です」

「多分、さくら先生だな」

「君は、ここの世界の人間か?それとも、人間世界?」

「人間世界だと思います」

「ここに来た経緯を説明してほしい」


 俺は、説明した。

 目の前にさくらさんが現れて、異世界のこと、魔法のこと、サクラ様とサクラ様の従兄を守る力をつけてほしいとお願いされて、異世界に転送されたことを話した。


「なるほど」

「さくら先生のいうことだ。魔法の素質がある人をよく間違るからな」

「兄弟が調べてやる。

申し遅れたが、オレたち兄弟で、試験監督者をしている。

オレは長男。

二男が魔法の属性を調べてくれる。

君、年はいくつだ?」

「15歳です」

「なら、魔法属性ぐらいはわかるはずだ。

実はあまりにも幼すぎると、性格がわかってなくて、魔法属性もわからなかたりするが、この年齢なら大丈夫だろう」

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