スパイの夢

鷹山トシキ

第1話

 までに本文が9万字以上18万880字以内であること。(※2022年6月16日訂正)

作品には「完結」のチェックをつけてください

  5月〆切

 

 2030年1月22日

 綾川和也あやかわかずやはエレベーターかエスカレータ、どっちに乗るか悩む。エスカレータだったら突き落とされるから、エレベーターを選んで助かる。

「夢かぁ」

 和也は顔を洗って、鏡に映る自分の顔を見て哀川翔あいかわしょうに似てるな?と、思った。


 午後5時……茨城県筑西市にある雑賀さいが病院に、医者と救急患者に変装した3人のテロリストが潜入した。彼らは病院の爆破を目論むが、ガードマンの滝川たきがわが瀕死の重傷を負いつつもテロリストの1人を射殺して警報を鳴らしたことで失敗に終わり、駆け付けたガードマンとの間で銃撃戦となる。滝川は伊集院光いじゅういんひかるに似ている。死んだテロリストはデブタレントの内山信二うちやましんじに似ている。

「盲腸のときに腹膜炎になったんだ。群馬にある自動車工場で働いていたときに……入院が長引いて派遣切りされちゃった」

 江口洋介えぐちようすけに似た入院患者を演じてた男が言った。

「そりゃ大変だ」

 白衣を着ている医者を演じていた、織田裕二おだゆうじに似た男が苦笑した。

「夏木って司馬しば先生に似てるよな?」と、江口似。

「司馬先生?」

「『振り返れば奴がいる』だよ。見てなかったか?」 

「仕事で忙しかったからな〜」


 2人は様々な細菌類が保存されている立入禁止の部屋へ逃げ込むが、ガードマンの和也が銃撃で夏木を負傷させ、流れ弾によって棚にあったビンが破損し内部の液体が2人にかかる。2人のテロリストのうち無傷の羽柴はしばはそのまま負傷した夏木を見捨てて逃亡し、下館発小山行きの列車へと逃げ込んだ。


 夏木は捕らえられたが、何故かその後に隔離されていた。実は雑賀病院内では、日本政府が極秘裏に強い感染力を有する病原菌を培養しており、流れ弾によって破損したビンにその細菌が入っていたのである。液体がかかった2人は共にその病原菌に感染しており、国防軍の万城目康晴まきめやすはる大佐は病院内で細菌研究をしていた事実を隠匿する為、嵐山若葉らんざんわかば少佐と共に病原菌の症状で徐々に衰弱していく夏木から仲間の情報を聞き出そうとする。

 万城目は風間トオル、若葉は木村文乃にそれぞれ似ていた。


 やがて夏木は死亡するが、所持品から逃亡したテロリストが列車に乗車していることを万城目は突き止める。

「さすが、西崎さん」と、若葉。若葉は『はみだし刑事情熱系』の大ファンだった。

 

 列車には著名な神経外科医である巌流島がんりゅうじま博士、巌流島の親友でプロレスラーの残間ざんま、悪徳塾セールスマンの大門だいもん、兵器製造業者、坂東ばんどうとその愛人パリス、介護士の一文字いちもんじなど乗客1,000人が乗り込んでいた。

 巌流島は草刈正雄、残間はケイン・コスギ、大門は小峠英二、坂東は堺雅人、パリスはシャーリーズ・セロン、一文字は鈴木亮平にそれぞれ似ていた。


 万城目は雑賀病院の主任医師である吉良志保きらしほと共に巌流島に連絡を取り、テロリストを探し出して隔離するように伝える。志保は瀬戸朝香に似ている。

 巌流島は残間や大門、反町隆史に似た車掌の清水しみずと共に車内を捜索し、トイレに隠れていた羽柴を発見するが、既に彼には病原菌の症状が出ていた。

 大門はどんな分厚い壁でも見通せる不思議なメガネをしていた。

『次は結城ゆうき〜結城〜』

 

 乗客1,000人に感染の疑いがある為、万城目はヘリコプターを派遣して、トイレ内にいたゴキブリを回収しようとするが、ゴキブリの回収には成功したものの羽柴の回収には失敗する。やがて羽柴は昏睡状態に陥り、列車内でも徐々に体調が悪化する人々が増えていった。羽柴は蚊に化けて逃げることが出来る。


 志保は回収した蚊の検査を実施して病原菌の治療方法を探るが、万城目は列車を小田林おだばやし駅に誘導して医療チームを乗車させ、志保の実家である吉良クリニックに乗客を入れることを主張する。

 小田林駅は結城市の西部に位置し、水戸線・水戸支社・交流区間における茨城県最西端の駅となっている。これは、当駅と小山駅との間に茨城・栃木県境、水戸支社と大宮支社のJR支社境、デッドセクションが存在しているためである。なお、茨城県最西端の駅は古河駅である。


 そして万城目は乗客に「鉄道局から『テロリストが沿線に多数の爆弾を仕掛けた』との連絡を受けたため、ルートを変更して黒霧くろきりに向かう」と車内放送で説明し、列車を黒霧に向かわせるが、その情報が逆に乗客たちをパニックに陥らせる。そうして黒霧に列車が到着すると、そこには防護服に身を包み武装した国防軍の兵士達と医療チームが待ち構えており、「この列車は病原菌に汚染された」と通告し、窓やドアを溶接するなど列車を完全に密封、乗客たちを管理下に置いた。行き先が赤烏あかがらすであることを知った大門は第3次大戦中の強制収容所で、ロシア人に妻と子供を殺された経験からパニックに陥り、逃げ出そうとするも車内に出た所を兵士に銃撃され負傷し、そのまま列車に戻された。


 そうして密閉作業を完了させ、警備兼監視役の和也と酸素供給装置を乗せた列車は赤烏に向けて発車する。隔離施設に向かう途中で橋梁を通過することを知った大門は絶望し、再びパニックに陥る。雨月うげつ橋は赤烏へ向かう鉄道路線上にある巨大な鋼鉄製のアーチ橋だが、2028年に廃線となり崩落の危険性が指摘されている場所であった。万城目は良心の呵責に苛まれつつも、老朽化した雨月橋にわざと列車を進入させ、乗客や監視兵もろとも崩落させることで、事故に見せかけて事実を封印するつもりだったのである。


 残間からタイムベルトを受け取り、和也タイムスリップ。


 茨城県警、千倉『舘ひろし似』

 ちくらっぽ

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スパイの夢 鷹山トシキ @1982

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