夢
きよなが
夢
本作は、ネット通話・ネットライブ配信を利用した無料の読み合わせ劇に使用する台本を想定して書いております。
事前連絡不要。アーカイブ公開は一週間以内までとし、それ以上は要連絡とします。
それ以外の用途でのご利用は固く禁じます。無断転載もご遠慮ください。
Japanese version only
当台本を利用し偶然発生した利益に関しては此方から何か問う事はありません。ただし、発生した不利益に対しても当方は一切責任を負いません。
いろんな風にやりたい!とか、いろんな距離感出したい!とか
演者としての欲望を詰め込んで、コンセプト頼りで書いたため、
中身がスカスカです、すみません...タイトル含め、思いついたら加筆修正してると思います。ですので、台本の印刷等は何卒ご容赦ください...!
A:基本性別は♀(ショタ等もあり)
B:基本性別は♂(ショタ等もあり)
(M)はモノローグ(のつもり)です。
A:今もまだ、夢の中にいるようだ
B:いつまで夢を見ているんだって、何度も伝えたんだ
A:居心地がよくて
B:温かくて
A:とても綺麗で
B:まぶしかった、あなたは
A:私の生き甲斐だった
B:(甲斐だった)のに
A:...
B:なぁ、なんで飛び降りたんだ
A:ずっと、夢の中にいたかったんだ
B:ちゃんと生きてなきゃ、夢も見れないだろ
A:見てるよ。今もまだ夢の中だ
B:こんなことになるなら、あんなこと言わなかった
A:今ならわかるよ。それはあなたの優しさだったんだね
B:生きてさえ、いてくれたら
B:それだけで
B:ハッ
B:ハ...夢...か
A:どうしたの?わ、汗すごい
B:...ああ
A:水、飲む?
B:...ああ
A:入れてくるね。ちょっと待ってて
B:...
B:(M)ゆっくりと周りを見渡してみる。見慣れた景色。俺の部屋だ
A:はい、お水
B:...ああ
A:どうしたの?ひどくうなされてたよ
B:...何か良くない夢を見ていた気がする
A:内容は?
B:覚えてないんだ
A:そっか。まぁ、良くない夢なら、覚えていないに越したことはないよねぇ
B:...。
A:朝ごはんできてるけど、食べる?
B:...ああ
A:フッフッフ。今朝は特製オムライスなり
B:(ズキッ)ウッ
A:え!?どうしたの!?
B:なんだか急に頭が
A:ええ...
B:風邪かもしれないな...
A:大変...早く治さなきゃ...
B:いや、大丈夫だ。きっと大したことない
A:そう?無理は禁物だよ
B:ああ。それよりも...
A:それよりも?
B:何か、大切なことを忘れている気がする
A:大切なこと?
B:とても大切なこと
A:忘れてるなら、大したことじゃないんじゃない?
B:そうかな
A:本当に大切なことなら、きっとすぐに思い出すよ
B:確かに
A:そんなことより、早く食べよ。特製のオムライスが冷めちゃうよ
B:...
B:(M)本当に、大したことじゃないんだろうか。
B:(M)何かとんでもないことを、忘れているんじゃないだろうか
A:(M)しかめ顔のあなたをよそに、時間はとめどなく流れる
B:いってきます
A:いってらっしゃい。気を付けてね
B:(M)いつもの時間。いつもの車両。いつもの景色
A:(M)このまま、どこか知らない土地まで運んでくれたら
B:(M)人。人。人。皆どこへ行くんだろう
A:どうだ、君の患者の様子は
B:はい。安定しています
A:そうか。良い調子だな
B:はい
A:引き続き頼むよ
B:はい、わかりました
B:(M)いつもの時間。いつもの車両。いつもの景色
A:(M)このまま、どこか知らない土地まで運んでくれたら
B:(M)人。人。人。皆どこへ行くんだろう
B:ただいま
A:おかえりっ
B:元気だな
A:僕はいつも元気だぞぉ
B:うらやましいよ
A:そうだろ。あやかってもいいぞ
B:ああ。そうさせてもらうよ
A:へへ
B:今日はどうだった。学校は楽しかったか
A:...うん。いつも通り、楽しかったよ
B:そうか、なによりだ
A:...ねぇ
B:...ん?
A:...いいや。なんでもない
B:なんだ
A:そんなことより、晩ごはんできてるけど、食べる?
B:ああ。いただくよ
A:フッフッフ。今夜は特製オムライスなり
B:え?今朝もじゃなかったか?
A:え?ダメなの?
B:いいや、ダメじゃないけど
A:僕のオムライスはおいしいだろぉ
B:ああ。おいしいよ
A:へへっ 早く食べよ。特製のオムライスが冷める前に
B:ああ
A:幸せな、かけがえのない時間
B:俺が作るより、ずっとおいしいオムライス
A:今もまだ、夢の中にいるようだ
B:いつまで夢を見ているんだって、何度も伝えたんだ
A:居心地がよくて
B:温かくて
A:とても綺麗で
B:まぶしかった、あなたは
A:私の生き甲斐だった
B:(甲斐だった)のに
A:...
B:なぁ、なんで飛び降りたんだ
A:ずっと、夢の中にいたかったんだ
B:ちゃんと生きてなきゃ、夢も見れないだろ
A:見てるよ。今もまだ夢の中だ
B:こんなことになるなら、あんなこと言わなかった
A:今ならわかるよ。それはあなたの優しさだったんだね
B:生きてさえ、いてくれたら
B:それだけで
B:ハッ
B:ハ...夢...か
A:どうしたの?わ、汗すごい
B:...ああ
A:水、飲む?
B:...ああ
A:入れてくるね。ちょっと待ってて
B:...
B:(M)ゆっくりと周りを見渡してみる。見慣れた景色。俺の部屋だ
A:はい、お水
B:...ああ
A:どうしたの?ひどくうなされてたよ
B:...何か良くない夢を見ていた気がする
A:内容は?
B:覚えてないんだ
A:そっか。まぁ、良くない夢なら、覚えていないに越したことはないよねぇ
B:...。
A:朝ごはんできてるけど、食べる?
B:...ああ
A:フッフッフ。今朝は特製オムライスなり
B:(ズキッ)ウッ
A:え!?どうしたの!?
B:なんだか急に頭が
A:ええ...
B:風邪かもしれないな...
A:大変...早く治さなきゃ...
B:いや、大丈夫だ。きっと大したことない
A:そう?無理は禁物だよ
B:ああ。それよりも...
A:それよりも?
B:何か、大切なことを忘れている気がする
A:大切なこと?
B:とても大切なこと
A:忘れてるなら、大したことじゃないんじゃない?
B:そうかな
A:本当に大切なことなら、きっとすぐに思い出すよ
B:確かに
A:そんなことより、早く食べよ。特製のオムライスが冷めちゃうよ
B:...
B:(M)本当に、大したことじゃないんだろうか。
B:(M)何かとんでもないことを、忘れているんじゃないだろうか
A:(M)しかめ顔のあなたをよそに、時間はとめどなく流れる
B:いってきます
A:いってらっしゃい。気を付けてね
B:(M)いつもの時間。いつもの車両。いつもの景色
A:(M)このまま、どこか知らない土地まで運んでくれたら
B:(M)人。人。人。皆どこへ行くんだろう
A:(M)置いていかないで。僕も連れて行って
A:どうだ、君の患者の様子は
B:はい。安定しています
A:そうか。良い調子だな
B:はい
A:引き続き頼むよ
B:はい、わかりました
B:(M)いつもの時間。いつもの車両。いつもの景色
A:(M)このまま、どこか知らない土地まで運んでくれたら
B:(M)人。人。人。皆どこへ行くんだろう
A:(M)僕を見て。もっとちゃんと。僕のことを見て。
B:ただいま
A:おかえりっ
B:元気だな
A:僕はいつも元気だぞぉ
B:うらやましいよ
A:そうだろ。あやかってもいいぞ
B:ああ。そうさせてもらうよ
A:へへ
B:今日はどうだった。学校は楽しかったか
A:...うん。いつも通り、楽しかったよ
B:そうか、なによりだ
A:...ねぇ
B:...ん?
A:...いいや。なんでもない
B:なんだ
A:そんなことより、晩ごはんできてるけど、食べる?
B:ああ。いただくよ
A:フッフッフ。今夜は特製オムライスなり
B:え?今朝もじゃなかったか?
A:え?ダメなの?
B:いいや、ダメじゃないけど
A:僕のオムライスはおいしいだろぉ
B:ああ。おいしいよ
A:へへっ 早く食べよ。特製のオムライスが冷める前に
B:ああ
A:幸せな、かけがえのない時間
B:俺が作るより、ずっとおいしいオムライス
A:今もまだ、夢の中にいるようだ
B:いつまで夢を見ているんだって、何度も伝えたんだ
A:居心地がよくて
B:温かくて
A:とても綺麗で
B:まぶしかった、あなたは
A:私の生き甲斐だった
B:(甲斐だった)のに
A:...ねぇ
B:(M)あの時の君は何と言いかけたのか
A:...いいや。なんでもない
B:(M)何か、大切な用をひっこめたのではないか
A:そんなことより、晩ごはんできてるけど、食べる?
B:今となっては、確認することもできないけれど
A:そうやって、また都合良く忘れるの?
B:え?
A:あと何回繰り返せば気が済むの?
B:何を言っているんだ
A:もう春だよ
B:やめて...!
A:良い加減に...
B:お願い!
A:起きろ!
A:どうだ、君の患者の様子は。...!?
B:バイタル、急変しました!
A:まずい!鎮静剤を投与しろ!
B:わ、わかりました!
A:早く!
A:ハッ
A:ハ...夢...か
A:...ああ
A:...ああ
A:...
B:(M)ゆっくりと周りを見渡してみる。見慣れた景色。俺。僕。
A:(M)私。の部屋。だ
A:...ああ
A:...何か良くない夢を見ていた気がする
B:(M)覚えてないんだ
A:...。
A:...ああ
A:(ズキッ)ウッ
B:(M)なんだか急に頭が
A:風邪かもしれないな...
A:いや、大丈夫だ。きっと大したことない
A:ああ。それよりも...
A:何か、大切なことを忘れている気がする
A:とても大切なこと
B:(M)そうかな。
B:(M)本当に大切なことなら、きっとすぐに思い出すよ
A:確かに
A:...
A:(M)本当に、大したことじゃないんだろうか。
A:(M)何かとんでもないことを、忘れているんじゃないだろうか
A:いってきます
A:...
A:(M)いつもの時間。いつもの車両。いつもの景色
A:(M)人。人。人。皆どこへ行くんだろう
B:今朝は、何か召し上がりましたか
A:...いいえ
B:それは良くないですね。ちゃんと食べないと
A:...オムライス。オムライスが、食べたいです
B:わかりました。では、一緒に食べに行きましょう。お昼休みまで待っていてもらえますか
A:...はい
B:私のリサーチによると、ここのオムライスは絶品らしいのです。さ、どうぞ。ご遠慮なく
A:...いただきます
B:では、私も。いただきます
A:...先生は
B:ん?
A:どうして、そこまでしてくださるのですか
B:...
A:...
B:私が、あなたの先生であり、そして友人だから。ですよ
A:...
B:大切な、ね
A:それは、どういう意味ですか
B:誠に申し訳ないことですが
A:...
B:私では、あなたの中に空いた穴を、埋めることはできません
A:...
B:私にできることは、あなたがあなたの穴を埋めるのを、こうして見守ることぐらいです
A:...
B:まったく、何が先生だって、情けなくなりますよ
A:...先生は、とても良い先生ですよ
B:...
A:少なくとも、私にとっては
B:...はは。ありがとうございます。いや、本当に情けない。すみません。はは...
A:...
B:...さ、どうか食べてください。オムライスが冷める前に
B:(M)へへっ 早く食べよ。特製のオムライスが冷める前に
A:...あの!
B:っはい
A:オムライスの、作り方
B:...はい
A:思い出せたら、真っ先に、先生に食べてほしいと、思います
B:...はい
A:食べてください。お願いします
B:...はい。待っていますよ。心から
A:最初は、私が教えたはずだ
B:(M)僕のオムライスはおいしいだろぉ
A:そんなに難しい作り方ではなかったはず
B:(M)忘れてるなら、大したことじゃないんじゃない?
A:なのに
B:(M)本当に大切なことなら、きっとすぐに思い出すよ
A:どうして!
B:...
A:(M)きっと私は今、とてもひどい顔をしている
A:(M)でも、鏡を見たら
A:(M)あの子にそっくりな。私の。あの子の。顔が。顔が。顔が。顔が
A:顔があああああああああああああああ
B:(M)無理は禁物だよ
A:あ...ああ...ああ...
A:...
A:...どうして
B:(M)飛び降りたんだ
A:私を置いて
B:(M)生きてさえ
A:生きてさえ、いてくれたら...それだけで
B:それだけでよかったはずなのにぃ...!
A:そうやって、また先生の顔になって、僕の前に来るんだね
B:だって...今自分がどんな顔をしているのか、わからない。から
A:見ようとしていないだけ。でしょ
B:...
A:...ねぇ
B:...
A:...ずっと、言いかけてたことを言うね
B:...
A:会いに来てよ
B:...!
B:(M)これは夢だ
A:僕の病室に。僕に、会いに来て
B:(M)私に、都合が良い。夢
A:お話しよう。母さん
A:どうだ...君の患者の様子は...
B:急変してからずっと予断を許さない状況です...
A:...ご家族に、連絡した方が良いんじゃないのか
B:...しかし...
A:君、もしこの子が、自分の子だとしたら、どうする。親なら、会いたいと思うんじゃないのか
B:...わかりました...
A:...電話?
A:...はい、もしもし...
A:え...!?
A:先生、お願いがあります。
B:はい
A:息子に、会いに行きたいのです
B:...もう、大丈夫なのですか
A:そんなことを言っていられないんです。どうか、一緒に行ってくださいませんか。お願いします。
B:...わかりました!すぐに行きましょう!すぐ用意します!外で待っていてください!
B:...あの。どうして私の後ろに隠れているのですか
A:...これが、普段の状態なので。どうか、そのままで...
B:は、はい...(小声)ま、まぁいいか...
A:長らく来れなくてごめんなさい
A:それに、隠れていてごめんなさい
A:まずは、お話をさせてください。
A:本当に、ごめんなさい、しか浮かばなくて
A:情けない母親でごめんなさい
A:あなたの相談に親身になれなかった
A:無責任に試練だ乗り越えろと背中を押してしまった
A:あなたが落ちて
A:はじめて事の重大さに気づいた私は
A:本当にダメな母親で
A:本当に
A:本当に
A:本当に...うう...
A:本当にぃ...!ごめんなさいぃぃぃ...
B:...あの、せっかくなら、手を握ってあげてはどうですか。
B:待ってますよ、きっと。お母さんの温かい手を
A:ああ...ごめんなさい...ごめんなさいぃぃ...
B:...それじゃ、僕は外にいますから
A:ああああ...あああああ.....
B:...フー...
B:ひとつ、前進。かな。だと良いなぁ...
B:医者の不養生、ね...なーんて...ッフフ...スゥー...
B:ハァ...。桜。今年も綺麗に咲いたなぁ...
0:火災報知器の音。慌てるB。そのうち、天井のスプリンクラーから水が降ってくる。
廊下の向こうから2人の医師と数人の看護師が早足で歩いてくる。
医師2人が、Bに向かって背負っていた消火器を構える動きに合わせて、ゆっくりとフェードアウト
夢 きよなが @kiyonagaga
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます