第85話 エマの悲鳴 タコゲーム

 5歳のエマ・藤原は全てにおいて間違えていた。


 第一の間違いは第一ゲーム前夜に「タコゲーム」の映画を見てしまったこと。


 タコゲームを観てそのデスゲームの様子を怖いながらもワクワクドキドキした自分も間違いだった。


 第二の間違いはタコゲームはシミュレーションゲームではなく現実世界の、それも海上ゲームであり一歩間違えて海に転落すれば本当に命を落とす可能性もある。


 そして第三の間違い、これが一番きついのだが、死ぬほど恥ずかしい状態に陥って周囲から嘲笑の嵐を浴びることになるなど、5歳のエマには想像もできないことであった。


 そしてタコゲームの日はやってきた。

 

 

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