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「お疲れ様!」
薄暗い、狭い和室が、久しぶりに静かだった。
「母。……なんか久しぶり」
皆の
(リイヤやジュンは完全に
まァ、母が頼られたり慕われたりするのは嫌な気はしないケド。
「嘘、母髪切った?」
「あぁこれ?ミカたちが旅行してる間にね。いいでしょ?」
今朝も会ったのに、気づかなかった。
もともと、テニス少女のような溌剌としたショートカットが、さらに短くベリーショートになっていて、なかなか爽やかだ。
「いいじゃん」
気づかなかった罪悪感を、麦茶を飲んでやり過ごす。
母は気にしないかのように鼻唄を歌い、カレーを盛り付けていた。
「シュウジ、部活で遅いみたいだから食べちゃお!」
はじまった新しい生活。
アタシのお腹はぺこぺこだった。
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