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「何っ!?」


 立っていられないくらい、船が揺れている。


「リイヤ!出力を抑えられるか!!」


「やってみる!!!」


 鈍色のレイダーから青い波動が溢れている……


 それが飛空艦を飲み込んで、激しい波のように揺れている。


 少しずつその波が穏やかになると共に揺れが収まっていく。


歩行型のままだとHハイドロMW《マイクロウェーブ》に消されてしまう。機獣型になるんだ!」


「だよねぇ……分かった!」


 緊張感……!


 鈍色の躯体が鱗みたいに輝いていく……


海のシー幻獣サーペント……」


 ジュンの瞳が見開かれた。


 甲板に巨大大蛇の鱗が大きくうねり、また船が揺れた。


 青い瞳……が!甲板の一部を消していく!!


玲鷗れおん!母艦にアクアフルールを展開!リイヤ!海に飛び込め!」


「……リイヤ?」


 アタシは、小さな違和感を感じた。


「……むずぅッ!!!」


 ずるりと蛇の巨体がブルーホールに堕ちる。


「リイヤ!?」


「ほっしーか。大丈夫、……蛇……嫌いなんだ」


 アクアドローンが蛇の姿を追う。


「リイヤ・キュロス、それは蛇じゃない、幻獣だ」


「へ、へぇ知らなかったよ、ジュンノスケ」


「リイヤ、そのまま真っ直ぐに下だ。対象方向から視線を逸らすな。機体が消えてしまう」


「怖ッ(笑)……でも」


 深い青の中の生命いのちの光。


「海って静かだな」

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