235

 穏やかな、波の音が聴こえる。


 Hylubハイラボの体育は搭乗訓練も兼ねているので、終わったら休憩時間がある。


 家に帰ってもいいことになっているけれど、せっかくのハワイ。


 施設内のスタッフ用の休憩施設が凄く良いと聞いて、女子たちは仮眠を取ることにして、すっごく疲れが取れた。


 男子棟のコテージも同じく良いそうなのだけど、脳トレと冠した古代のありとあらゆるゲームを備えたこのコテージ。


 果たして、男子たちが大人しく休んでいるのだろうか。


 ま、いいけどね!


「あー☆よく寝た〜☆☆☆午後も楽しみだねぇ〜。ね、ミカ、ルームサービス、何にするか決めた?」


 アタシは食べたいものをふわふわと思い浮かべた。


「サラダ・ロコモコにする」


「わ!それいいね!!私もそれにしよ☆」


「わ、私も一緒に食べてもいい?」


 レイチェルさんが控えめにコテージのダイニングに入って来た。


「もちろんです、はっ!」


 気づくとアタシのかたわらにリディア・ノーマンがちょこんと座っている。可愛いか!!!


「ねー!冷蔵庫にジュースあったぁ☆」


 幸子さちこが人数分のジュースをテーブルに並べる。


「なんか楽しー☆☆はー、ロボちゃんも居ればね」


 ロボちゃん……この後は来るかな。


 アタシは窓の外のどこまでも穏やかな海を眺めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る