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なんかこう、古代の何かの本で読んだけど、女性はいくつであっても賢者であり、少女だ。
小6……や、卒業したからもう中1か。
……のアタシよりよっぽど、母のほうが元気だなって思うことがある。
……負けてるのだ。
それが誇らしい時も、悔しい時もあって、卒業して晴々とした気持ちの今は、複雑な気持ちだ。
経験も、知識量も歴史も。
何もかもが負けているのは当たり前なのだけど、気持ちとして負けたくないアタシたちは一生懸命だと思う。
でもそれも母が教えてくれたこと。
アタシは娘であり、仲間なんだと思う。
「……でも今日は休みたい……」
「ん?」
畳にごろーんと転がったアタシを、シュウジと
「いや……別に」
「
なぬ!
「食べてしんぜよう」
アタシはむくりと起き上がった。
……猫柄のお気に入りのお茶碗に、ほこほこのあったかいご飯をこぺこぺと乗せる。
そこに、
最後に、母が作った甘い卵焼きを乗せて。
麦茶を注いだら、座布団に座ったら、素敵な朝時間……今日はブランチか……が始まる。
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