薄明のハイドロレイダー

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　今、見ている光景は現実じゃないかもしれない。

　――それくらいに綺麗だった。

　シュウジが振り下ろした光の刃は空間を両断し、蒼空のような澄んだ光が迸（ほとばし）る。

　それから、流星のような優しい輝き。

「なに……これ。暖かい。」

　キラキラした輝きが花びらと一緒に一気に広がっていく！

「うあぁぁぁぁぁぁぁああああああああ！！！！！！！」

　巨大な美しい裂け目に、巨大な……金色の……瞳！！！！！！！

「みっちゃん！！！！！！！！」

　ずっと鳴っていた、通信機の雑音が消える――

「宗（そう）…………ちゃ……ん…………？」

「ほっしー！」

「ジュン！？」

　裂け目の向こうの赤紫のハイドロレイダーの瞳が輝きを増す……！！

「姉（あね）！！心を合わせて！！！！」

「へっ！？」

「「「薄明（はくめい）の光が白炎（びゃくえん）となる」」」

「びゃ、白炎（びゃくえん）となる！？！？」

　アタシの水素針（すいそしん）も熱を帯びている！

「「俺の」」

「我の」

「ア、私の！」

「「「「力を光に変えて」」」」

　裂け目の向こうのレイダーに力が集まって行くのが分かる！

「「「「降り注げ！！」」」」

　絶対に！！！

「「「「ディストレス！！！」」」」

「「「「バーキング！！！！！！！！」」」」

　帰るんだ！！！！！！

「「「「アローー－－－－－－！！！！！！！！！！！！」」」」