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「
並行亜空間内の山頂付近のケーブルカーの駅が見えて来た。
そんな場合じゃないのに、懐かしさに干渉に浸る気持ちが溢れる。
よく晴れたあの日。
展望エリアからの晴れやかな眺望。
もうすぐ
もう、あの時のみんなと山を登ることはないのだ。
「……カ君……ミカ君」
ジャケットに内蔵された通信機から、サブローの声が、聴こえにくいけど、ちゃんと聞こえていた。
「ディストレスはショーコ君の記憶に干渉している
「わかりました!」
そう、アタシだから分かる。
ショーコが居るのは頂上だ。
沢山の階段を登って、神秘的な鳥居を更に超えて、凄く大変だった先で見た、緑に囲まれた東京の景色……。
春の風と、未来への希望が吹いていた。
「ミカ!こっち!?」
「うん!」
アタシたちは上へ、上へと向かっていく。
「わかった!……って……え?どゆこと?」
階段がある
道は、断たれてしまった——。
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