第7話時間の鳥

時間の鳥に運ばれてゆくあなたと私は

何かを背負わされて常に試されている

漆黒の闇に浮かぶ川のきらめき

寂しさをかみしめるたび愚かさを知る

ただ生きてあるがまま 時間の鳥に誘われ

一人二人と夢を重ね合わせてゆく

誰かが――例えばあなたが教えてくれたら

二人で明日の闇を吹き飛ばそう

誤解とわだかまりに立ちふさがれても

生きるものは心して生きてゆけ

生きることは心を踏みつけられるだろう

時間の鳥が暗闇に呑まれてゆく

誰のためにでもなく飛んでゆく鳥

そして 運命を与えて旅立たせる

明日への道は限りなく苛つかせるだろう

静まり返ったとき 時間の鳥の群れが去る


時間の鳥に運ばれてゆく命は

背負わされたものを試されている

そのハードルを越えねば人間ではない

漆黒の闇にきらめく川の流れを

淋しさをかみしめてこらえきれない

出来ないことを行動しなくてもよい

ただ生きてあるがままを時流に乗って

ひとつ ひとつと夢を重ねるのだ

陽光を浴びて愚昧を破る

誰かが――例えばあなたが教えてくれたらよい

明日の闇の時は止まってくれるだろう

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