第17話:誕生日。

自分の誕生日をすっかり忘れてた。

朝起きて、カレンダー見てもそのままスルー。

日付けまで見ておいて思い出さない。


で朝食の時、嫁さんが


「今日、何の日か分かってる?」


って言うから、いろいろ思い返してみた。


嫁さんとの記念日とかだったら忘れてりしてたら怒られるからな・・・。


「ごめん・・・思い出せない、なんだっけ?」


「お誕生日、おめでとう・・・」


「え?・・・誕生日?・・・誰の?・・・僕の?」

「あ・・・そうか・・・誕生日、今日だったんだ・・・完全に忘れてたわ・・・」


「自分の誕生日くらい覚えときなさいよ」


「はい、プレゼント・・・」


そう言って嫁さんは「くまモン」のキーホルダーを僕にくれた。


「とりあえずキーホルダー先にあげとくね」

「時期が来たらバイクもプレゼントしてあげるからね」


うちは家計のやりくりの権利は嫁さんに譲ってるから当然、金の出所は

嫁さんなワケで・・・だからバイクが欲しくても勝手に買ったら

嫁さんに怒られる・・・。


とりあえず「くまモン」のキーホルダーだけプレゼントしてくれた。

ってことは、これでバイクは手に入ったようなもの。


それにしても自分の誕生日忘れるなんてね。

もう自分の中で誕生日なんてどうでもよくなってるんだろうな。


嫁さんの誕生日は、ちゃんと覚えてるのに・・・。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る