第95話 浄化
バイトをして学校に向かう。
仕事をしていると、駅から流れ込むような人波を感じる。
特にこの時間は荒波だ。
たまに考える。
この街を行く数百の人に、生活が凝縮されていることを。
それらを全て一目で見ることが出来たらきっと、この空いっぱいに、数字であったり、家族であったり、その生活の文字が広がるんじゃないか。と
それだけ膨大な情報を、企業だったり、それぞれの人が分散して持っている。
その事実に感動している。
息を深く吸う。
青空が全く新しいもののように感じる。
青い空気を肺いっぱいに吸い込んで、大きく吐き出す。
体の中の不純物が全て吐き出たような気もする。
今の俺は綺麗な気がする。
俺は自転車を降りて、学校へ歩いた。
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