可愛い妹は俺の大切なモノをしっかりと掴まないと安心して眠れないようです。

「……拓也たくやにい、ううん、拓也お兄ちゃん、未祐みゆうはもうすっかり大人だよ、だから全部ありのままの姿を見て欲しいんだ、大好きな人にだけ……」


 未祐が履いていた黒いショートパンツを、おずおずとした仕草しぐさで脱ぎ去る。軽い衣擦れの音を立てて少女の大切な部位を覆っていたモノが取り払われる。

 くるぶし辺りに布の固まりが出来るのを俺はただ茫然ぼうぜんと見つめるしか出来なかった。


「……み、未祐っ!?」


 未祐の上下お揃いの淡いピンクの下着があらわになり、白い肌のなだらかな下腹部を申し訳程度の布地がおおいい隠していた、その下の太ももの隙間の尊い空間に思わず俺の目は釘付けにされてしまう……。


 ある年齢の少女だけに許される神聖な三角地帯の醸し出す絶対領域、

 その下腹部の淡い陰りを布越しに見つめていると俺は不意に過去のことを思い出した。


 妹の未祐と一緒にお風呂に入らなくなったのはいつからだろう?

 そうだ、まだお兄ちゃんと一緒に入りたいと駄々をこねていた幼い未祐、

 妹のお下げ髪を止めていた赤いリボンが鮮烈に俺の印象に残っていたんだ。

 あの髪型をしていた未祐は確か小学四年生のころだったな……。


 お兄ちゃんと私はこんなにも仲良しなのにどうしてお風呂は一緒じゃあ駄目なの!? と泣いて俺や両親をかなり困らせたっけ。その後でねる未祐をなんとか納得させるために両親に提案したのが同じ部屋で寝ると言う俺の出した条件で、怖い夢を見るから一人では眠れないと未祐も常々口にしていたのでちょうど渡りに船だった。


 小学校高学年になり二次成長を迎えた未祐と同じ部屋で過ごす日々が始まった。

 俺にとって眩しい太陽のような存在の妹と一緒に過ごす毎日はドキドキの連続だった。こそばゆいようで、どこかもどかしい。そんな毎日を過ごしていたある日、未祐に部屋で突然、提案されたことに俺は自分の胸の動揺を隠せなかった……。


 部屋の壁に掛かった真新しいセーラー服をおもむろに手に取り、自分の胸の前にかざしながら、未祐は俺につぶやいた。


『中学の入学式の前に、これをお兄ちゃんの前で特別に着てあげようか?』


 と悪戯いたずらっぽく笑う未祐の表情は、確実に大人の階段を上り始めていた……。


 心の奥底で俺は妹のセーラー服に隠された膨らみかけの青い果実をこの手て揉みしだいてみたかったのかもしれない。


 ああ、とおとい妹のおっぱい……。


 駄目だっ!? 今の俺が置かれている状況はエロい妄想モードに現実逃避している場合じゃない……。


「み、未祐っ、下着を盗んでくんかくんかしたことは本当に心からあやまる!! だけど血が繋がらないとはいえ俺たちはれっきとした兄妹なんだ、こんなことは絶対に許されないよ……」


「兄とか妹とか関係ないよ!! 未祐の大好きになった相手がお兄ちゃんだっただけなのに兄妹だから何でいけないの!? 私にはまったく意味が分からないよ……」


 未祐が俺のことを好きだって!? まさに晴天の霹靂へきれきだった……。

 高ぶったこの気持ちを抑え込むために、俺は大きく深呼吸をした。

 俺は自分の気持ちを落ち着けて、兄としての正しい務めを模索した。


 ……俺の進むべき道は決まった!!


「なあ、お前はまだ恋に恋しているだけなんだ、未祐はべっぴんさんだから俺なんかよりもっとカッコいい男がすぐに現れるよ、だから……」


「嫌っ!! お兄ちゃん以上に未祐が好きになる人なんか絶体に現れない、私はお兄ちゃんじゃなきゃ駄目なの……」


 未祐の悲痛な叫びはいつしか嗚咽おえつに変わっていた。


 俺は一体どう答えればいいんだろう、未祐の気持ちはとても嬉しい、妹としてだけではなく俺にとって愛おしい存在に変わりはない。


「未祐の気持ちはお兄ちゃん、本当に嬉しいんだ……。俺もお前のことが大好きだ、だけどそれは兄としての好きなんだ、未祐もきっと……」


「未祐の好きは違う!! この気持ちはお兄ちゃんと将来結婚したいの好きなんだ……」


 俺の言葉を遮る未祐の想い、その強さに思わず圧倒されてしまった。

 ここまで誰かに好きになって貰えることが今後あるのだろうか?


 俺は自問自答した、これまで未祐と過ごした思い出が次々と胸に蘇ってきたんだ。 あの夏、始めて兄妹になった日、夏祭りの思い出、俺の側にはいつも未祐の変わらぬ笑顔があった。


 俺はその時、自分の本当の気持ちに気が付いてしまった。

 誰よりも俺の近くにいた女の子の存在に……。


 その女の子の名前は未祐、俺のたった一人の妹。

 そしてたった一人の愛する人。


 未祐がそっとまぶたを閉じた、胸の前で腕を組み祈るようなポーズで俺を待っている。

 よく見ると腕や細い肩が小刻みに震えていた。

 あれほど自分は大人と言っても本当は不安でいっぱいなんだろう……。

 急激に未祐が愛おしくなりそっと震える肩に手を置いた。 


「お、お兄ちゃん、未祐、ちゃんと覚悟は出来てるよ……」


 俺たち兄妹はゆっくりと恋に落ちていく……。


「未祐、お前は何処どこに落ちたい?」



 次回に続く。



 

  ☆☆☆お礼・お願い☆☆☆



 ここまで読んで戴きありがとうございました。


 この後、さらに兄妹はどうなってしまうのか?


 幼馴染の真奈美との関係に影響はないの?


 と少しでも思ってくださいましたら


 レビューの星★★★でご評価頂けたら嬉しいです。


 つまらなければ星★ひとつで構いません。


 今後の励みや参考にしたいので、何卒お願いしますm(__)m

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