異界!逆レ地獄!

ポロポロ五月雨

第1話微エロ!一応R18《泥姫編》Part1


俺は学校の帰り道!トラックに轢かれて、、、死んだ!

かと思ったら森の中で寝ころんでいた。

悪い夢、あるいは冗談か?と思い辺りをキョロキョロと見渡す。

何処だココ、、、小さいころに家族を亡くし、現在一人暮らし。高校では友達も無くましてや彼女もいない俺だが流石に行方不明はマズイ

「とにかく人、人に会わねば」


よくわからない森の中を歩き回るなんて思い返せばかなり危険だが この時俺は運良く小さな集落のようなものを見つけることが出来た、幸いだね

「あのー、すいません」

第一村人、井戸で水汲み?をしている中学生くらいの子に話しかける

「、、、、、、え?」

その子は振り返るとまるで絵に描いたように丸い目をして何処かに走り去っていった

「あの、道を」

聞くころには近くにあった一軒家に飛び込んでいた

「シャイなのかな?しっかし、、、」

可愛い子だったな~、髪は黒いロングで前髪パッツン サイドに変な飾り付けてたけど最近の流行りものかな?現役学生だが俺はそういうのには疎くて、、、だがそういう装飾品ナシにしても顔が良い。体はスラッとしていたしモデルやっててもおかしくないレベルだった。


「まぁ、俺には縁遠い存在だわな」

えっと他に話を聞けそうな人は、、、

「あ、スイマセン そこの人」

今度はさっきの人とは打って変わってゴリゴリのゴリに話しかける

「道をお伺いしたいのですが」

「、、、!?、、、!!」

さっきの人と同じようにゴリも目を丸くする

たださっきと違うのは逃げず、俺の肩をガシッと掴んだことだ

「やっとか、、、」

「へ?何がっすか」

「こちらへ、、、」

俺はゴリに押されるがままさっきの可愛い子が逃げ込んだいた家まで連れていかれた。


家の中は真ん中に囲炉裏があって如何にも昔の民家ってカンジだった。風流な家の中には囲炉裏と座布団が引いてあり、囲炉裏の奥には老人とさっきの可愛い子が居た

「おぉ、その子が、、、」

俺を見たとたんに老人が話始める

「話はたった今、この子から聞き申した」

老人はそう言うといきなり深々と頭を下げ始め、それに続く形で隣にいた子もゴリも頭を下げた。

頭を下げたまま老人は言葉を続ける

「どうか、村を救って頂きたい」


聞く話によるとこの村を囲む山岳地一帯は魔物による人間の狩場(狩場と言っても魔物貴族のレジャー施設みたいなもの)となっているらしく、村で生まれた男の赤ん坊は生まれた瞬間にここら一帯を管理する魔物に連れ去られ刻印を押されたのち村に返却されるらしい。

「刻印?」

「これです」

可愛い子が腕を服をペラッとめくる、凄くエッチだがその前に めくられた服の向こうには蛇が蛇の尻尾を食べている『ウロボロス』みたいなタトゥーが入れてあった

「なんじゃこりゃ」

「この刻印がある限り、狩場からは決して出られんのです」

老人が苦しそうに言葉を吐き出す。

何でも山にある一線を越えたとたんに血を噴き出して死ぬんだと、そして驚くべきはここから


「さらには絶倫になってしまうのです」

「????????」

なーに言っとるだねこの老人は。呆けたのか?

と思いきや隣もゴリも「クッ!」と何故か悔しそうにしている。

「コレのせいで何度犯されても果てることなくイき続けてしまうのです」

「うぅ、、、」

泣き崩れる可愛い子、正気なのか


「しかし、貴方は違います」

老人は鋭い目つきで俺を見ると、その目をギュッと閉じて細い涙をこぼした。

「その服装、隣国にめげず手紙を送った甲斐がありましたわい」

その涙に感化されてか隣のゴリ、ついに大粒の涙を流す。これで俺以外この場の3人とも涙を流したことになるな、夢なら覚めてほしい。

「異国より遣わされし勇者殿、どうかこの村をお救い下され」

そう言うと今度はその場にいる3人が一斉に頭を下げた。


「、、、はい!」

この流れで断れる奴は、、、凄いね。俺には無理

てなわけで俺は流されるままに勇者として刻印を制御している装置があると噂の城まで行くことになった。

装置さえ破壊できれば村人たちは隣国にまで逃げて、魔物の支配から逃れることが出来るというワケだ。

「勇者様、どうかお気を付けて」

可愛い子が俺の手をキュッと握る が俺は気付いた

「刻印ってのは男にしか刻まれないの?」

「はい、そうですが」

「、、、女装?」

「はい!少しでも魔物の目を欺くため、小さいうちは女装で過ごすのです」

なるほど、多様性も悪くないな

「しかし勇者様も可愛らしいお顔をされてますよね」

「へ?」

「勇者様の国にも女装の風習が?」

「い、いやいや。そんなのないよ」

可愛らしい?俺が?そんなの生まれて初めて言われたぞ。

「そうですか、でも女装してみれば良い線行くかも、、、」

良い線て、、、

「とにかく、どうかお気を付けて」

俺は「気休めに」と貰った小さなナイフと城までの地図を手に村から歩き始めた。


《泥姫》

雑草をかき分けて転ばないようにゆっくりと進んで行く

『舗装された道もありますが、通れば奴らに見つかってしまいます』

とのアドバイスを受けて背の高い雑草原を進んでいるが、前が見えない

「道、合ってるのか」

不安になって再び地図を見返していると

「ヒヒッ、さぁてね どうかしらね」

突然の声にビクリと肩を震わす

「あぁ、安心して。怖くないからねぇ。私も村人だからねぇ」

「え?そうなんですか」

とぼけた返事をするがここで騙されるほど俺も甘くない、恐らく噂の魔物だろう

「そうそう、それより迷子かな?私が村まで送ってあげよう」

「それはありがたいです」

草の間から辺りを見渡す、が魔物らしき姿は見えない上に辺り一面草だらけで安全な逃げ場もないことに気付く

『こうなれば迎え撃つしかないのか』

俺は手に持っているナイフを握りしめる。

魔物、、、一体どんな奴なんだ

「送り届けてくれるなら、どうか姿を見せてほしい」

「ふふふ、なるほど。まぁ当然のことね」

声の主はドロけた声で笑うと

「右に5歩歩いて」と言ってきた。


「5歩?」

「そうそう。そしたらそこに、、、」

魔物がいるのだとしたらこれはチャンスだ。俺はナイフを握って右側にソロソロと音をたてないように歩く

1歩、2歩、3歩 ? まだ見えない 4歩 そして5歩目


「沼があるから気を付けてねぇ」

突然、地面が安定感を失って思わず滑ってこける。これは沼にハマったのか 足がとられて上手く立てない

「泥が、、、!」

そのうえ泥が靴にまとわりついて足を重くし、動けなくなる


「ふふ、素直でいい子ねぇ」

足にまとわりついた泥がそのままズボンにまで昇り、内太ももを撫でる

「え!?」

「貴方みたいな子ねぇ、好きよ。まっすぐでいて、騙しやすい」

俺がハマっていた沼が段々と個体を形成し始める!

「それに顔も良い、もっと近くで見せて」

泥の塊が顔に触れようかとした瞬間、それがちゃんと手の形になっていることに気付く

「あ、、、え」

「うん、やっぱりねぇ。タイプの顔よ」

ひときわ大きな泥の塊が俺の顔の至近距離にまで近づいたとき、それはもうしっかりと女性の頭へと変貌していた。


「私、泥姫。よろしくねぇ」

泥姫はそう言うと押し倒し無理やり唇を合わせてくる

さっきまで泥だったそれは今や色も形も感触も、もうすっかり唇のものになっていた

「んぅ、、、」

これが魔物?完全に女性じゃないか!とも思ったが今しがた泥から変化していたこの女性を人として見ることは脳が拒絶し、よくわからないまま体がフリーズする。

「ふふ、可愛いねぇ」

魔物は俺の頭の後ろに手を回しキスが外れないように絞める

きつく、ギュッと絞める

「もしかして初めてかな?すっごく熱くなってる」

絞められている手で頭を撫でられる。

それにしてもキスしてるのにさっきからどうやって喋ってるんだろう、その疑問は次の瞬間に解消されることになる。


泥姫と名乗る魔物は見せつけるように手のひらをパーに広げたかと思うと

「これでイジメてあげるね」

なんと手に平に出現した口で流暢に話し始めた。

「これって手でされるっていうのかな、それとも口?」

パクパクと手のひらの口が動き、さらには口内からは舌まで出てきて見せつけるようにペロペロと舌を回す

『本当にバケモノなのか!?』

正直半信半疑だった魔物を目の前にして途端にフリーズが解けて焦りが体を飲み込む

『何か策は、、、!』

眼球だけを動かして辺りを見た、そして手に持っていたナイフに気付く 『そうだ!こういう時のナイフだった』

俺は力を振り絞ってナイフを深く泥姫の頭に突き刺す。あくまで人型の魔物にここまで遠慮なくナイフを刺せたのは焦りもあったからだろうが、とにかく俺はしっかりとナイフを刺した。

そう、、、刺した。現にナイフは泥姫の頭に刺さってそのまま立っている。でも


「? テイコウしたの?今」

ぜんっぜん効いてない! キョトンとした様子で泥姫は俺を見つめる。

「おかしいわね、狩場の人間がテイコウするなんて」

泥姫は顔を離すとそのままの至近距離で俺の顔を見つめる。

その目はパッチリとしていて人間なら美人の部類に入る顔立ちだった。

「貴方、ちょっと違うわね」

泥姫は抱きしめていた頭を離し体を上げる、気付かなかったけど裸だった。初めて見た女性の体、泥だけど それでも刺激は十分すぎるほどだった。

「気になる、、、回収案件かもね」

そんな俺の興奮とはよそに泥姫は冷静に考え事をしている「でも、その前に」

ひとしきり悩み終えたのか再び顔を近づけてくる

「味見くらいなら良いわよねぇ」


内太ももの泥が再び肌を撫で始める。しかし今回はそれより上の部分、、、そこまでもが侵食される

「なぁ!?」

「ふふふ、泥に攻められるのは初めて?」

泥姫は今度はより強く俺の両手首を握って押し倒す。か細い手なのに男の俺でも全く抵抗できないほどのパワーがあった。

「色々試してあげる」

泥姫がフルフル髪を揺らすと少しの泥が体へと落ちてくる。その泥はゆっくりと胸部、脇腹など体のいたるところへと移動し始めた。

「弱いのどーこだ?」

泥の妙な生暖かさと感触が体中の繊細な所へと張り付いて脈動し始める

未知の、今までにない感覚 体が思わず丸まってしまいそうになる

震えて 息が荒くなる、でも悪い気分じゃない、、、むしろ


「気持ち良いんでしょ」

心中を当てられて驚く、そして同時にこんなことで興奮している自分が恥ずかしくなってくる。

興奮を悟られたくない その一心で

「そんなわけないだろ、いいから離せ!」と喉だけで叫ぶ

「ふふ、強がりは嫌いじゃないけれど。うるさいのは勘弁ねぇ」

ゆっくりと口角だけを上げて笑う。すると泥姫の鎖骨の間が突如ボコッと音を立てて隆起し、そこから3本目の腕がゆっくりと伸びてくる それは俺の顔を口がふさがるように鷲掴みにして地面に押さえつけた。


「もごっ!!」

「それにしても人間の子が、こんなナイフでどうにかなると思ったのかしら?」

今度はいつの間にか背中から生えたんであろう手が頭に突き刺さったナイフを抜き取って地面に押さえつけられている俺の顔横にナイフを突き立てる。

「非力な種族なのにね。たまに貴方みたいな選りすぐりの愚者がこういうことをするんだけど、何なのかしら」

背中の手は役割を終えると背中にスルリと戻って行く

「勝てるとか出来るとか何とかなるとか、本当にそう思ってるの?使命感に駆られて、自分が何とかしなきゃって そう思うの? ねぇ、その結果がこのザマよ。地面に押さえつけられて、私の顔しか見えないまま好き放題されて。ボロ切れにされて捨てられるの。いっぱいいっぱい使われて、思い知るのよぉ 種族の差。抗えない生物格差をねぇ」


話しながら、泥姫の呼吸は段々と荒く濃くなっていく

「勘違いしたアリンコさん。でも感謝もしてるのよぉ?貴方みたいな人のおかげで良い暇つぶしが出来るんだもの」

顔をゆっくりと近づけられながら目をジッと、眼窟の奥まで突き刺さるかのように見つめられる

「それじゃあ、頑張ってねぇ。私も優しくするからさぁ」

泥姫はさらに体から追加で何本かの腕を生やそうとする


『今だ、、、!!』

油断しきった泥姫を相手に俺は足を引き抜き思い切り蹴り飛ばす

「んぐっ!?」

泥姫は突然の蹴りに驚いたのか押さえつけていた手を離し、蹴られた位置を抑える

『やっぱりな、コイツの体を構成する泥は有限!つまり新しく腕を生やそうとするときにコイツの体は薄くなり、防御力を下げざるを得ない、、、!!』

よろけた泥姫から体を引き抜き急いで立ち上がる。その時ついでにナイフも拾い取っておく

「一旦退却、今はこれしかない!」

俺は人生一番の全力疾走で草をかき分けて何処かの方角へと走り出した。

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