第51話 次のターゲットは

ゲル「閻魔大王と死神将軍が動いたみたいだな」

海斗「何のことだ」

ゲル「知らないのか、クルッド人の行くへ不明だ」

海斗「あれがそうなのか、俺たち以外にも動いていると言う事か」

ゲル「落胆しているのかぁ、ちいせいなぁ」

海斗「仲間と思っていても違う気がしてな」

ゲル「そう言うな。いなくなったクルッド人の末路を知れば関わらなくてよかっ

   たと思うはずだぜ」

海斗「どういうことだ」

ゲル「全員この世に居なくなるか重傷を負って悲惨な人生を送るだろうな」

海斗「死神のトップが閻魔大王と組んだのか」


 聖人君子のギルが現れた。


ギル「行くへ不明になった者は銃殺されたか戦場で亡くなるか重傷を負うことに   

   なる。その数は途方もなく多い。人間であれば精神が崩壊する。戦士の

   PTSDだ。人を殺めた者はいつか自分もと実態の有無が分からない恐怖に怯

   えることになる。海斗にはそれを背負わせたくなかったのでは私は思う」

ゲル「優しいなぁギルは。海斗は直接には関与してなくてももう一人葬っている

   けどな。直接手を下さないと実感はないから楽だろ」

海斗「だからかなぁやりがいを感じられないのは」

ゲル「お前、殺人鬼にでもなるつもりか、俺は興味がないぜ」

海斗「殺人鬼か、気安くなれれば楽かもな」

ゲル「お前が単なる殺人鬼になれば俺が始末してやるから安心しろ」

海斗「始末されて安心しろって」

ゲル「言わなかったか、今の行動は閻魔大王の知るべき事で罰せられないが殺人

   鬼になればお前が愛読していた主人公のように冥府魔道に送られる。孤独

   で闇しかない世界だ。気がふれることもなく苦しみだけが続く世界だ。俺

   に始末されたらその世界ではなく、裁きを受けられるってことだ」

海斗「裁きを受けて冥府魔道なら同じだろう」

ゲル「察しがいいな。それで今度のターゲットは誰にするんだ」

海斗「多すぎて悩んでいる」

ゲル「本当にこの国を司る奴は腐っているな」

海斗「困ったときは優先順位だ。世界状況が危うい中、防衛力・軍事力を高めるのが

   平和を維持することだ。ならば、あいつだ」

ゲル「誰なんだ」

海斗「今回は金が掛かるな、仕方がない」

ゲル「で、誰なんだ、教えてくれよ」

海斗「じゃ、用意をして出かけるか」

ゲル「教えないなんて性格悪いなぁ」

海斗「お前に言われたくないな」

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