第8話 八方塞がり、四面楚歌

 語れば語る程、ボロが出る

 語るに落ちるの意味も分からず

 意気揚々に攻めまくる

 気づけば八方塞がり、四面楚歌

 後は誰かのせいにして、すたこらサッサ

 問い質されれば記憶にない

 論点ずらしはお手の物

 ずらしてずらして論点、見失う

 え~い、本音を言っちまえ


 行政文書の件で新たな展開が見られた。国語力のあるインフルエンサーが問題点を精査し、矛盾点や真実を暴き始めたのだ。


龍厳「いかがかな、面白くなって来たでしょう。言霊の力は想像

   以上に強力ですぞ」

仁 「総務省局長も追いやられている。偽造であれば総務省の在

   り方自体が問われる。誤りを真実だと通しきれる訳もなく

   逃げきれない。ならば蜥蜴の尻尾きりが得策か」

龍厳「御意。答弁で『上司の関与を経て』と苦し紛れに言わせて

   そこを突っ込む。面白いであろう」

仁 「ああ。書き換えを認めたことになるからな」

龍厳「大東の標した文書は偽造だとね。高倉は問題の日時の全て

   の資料を提供すると」

仁 「詰んだな。極悪のネッシー新聞社もツチノコ新聞も野党も

   総務省も提供しろとは言えないな。であれば、奴らが行う

   のはなかったことにし、放送法の変更を問うであろう」

龍厳「可笑しな輩がやる事はいつも同じだ。生贄の用意だ」

仁 「今は関りがなく、信望の薄い奴。恨みも買っている奴か」

龍厳「適任者がおりましてな。三厄神からの紹介ですよ」

仁 「生贄化。同情はせぬ」

龍厳「はい。この者は富士見HDの外資規制を見逃した悪人だ。

   国家公務員法第106条を犯し間接的に天下った下衆だ」

仁 「その者に全ての罪を被せるか」

龍厳「はい。只では済みませんな。三厄神からの指名となると命

   のやり取りは必至」

仁 「一件落着か」

龍厳「甘いですな。強欲で芯のない者が追い込まれれば、自分を

   守るために誰かを立てようとする。新たな火種ですよ」

仁 「となれば、裏家業か」

龍厳「自害・事故・病気など精査もされずに固唾けられるもの」

仁 「元局長か。人生を謳歌しただろうから充分だろ。こちらの

   世界に来たら謳歌した何倍もの罪を背負わせる。可笑しな

   輩を炙り出し潰す。命など正義に劣る。厚生より罰。我ら

   の役割が明確になったな」

龍厳「現役を守るために罪人を裁く。当たり前のこと。これは、

   単なる裁きではなく、新たな罪人を産み出さない抑止力。

   不幸にも当事者になれば保持か離脱かの判断に迫られる。

   その際、前例を設けておれば離脱を考える。それは一つの

   命を救う事になるのですよ」

仁 「確かに」

龍厳「生贄になる元局長は高倉から叱責を受けていた。富士見

   HDの件で当時総務相の高倉ら幹部に相談もせず身勝手な

   行動に出た。元局長からすれば愚かな者の意見など聞くに

   値しないという奢りと独裁欲。救い難し」

仁 「反日一家を炙り出し、議員・官僚・マスゴミに巣食う寄生

   虫を駆除せねばならんな」

龍厳「元を正せば中酷・缶酷による企業乗っ取り。M&Aより安

   価で効果的な人事面の掌握。入り込んだ企業から母国に金

   を流し、その金で日の本を陥れる」

仁 「奴らがスパイ防止法を嫌がるのは分かるな。放送法に拘る

   のも。偏向報道が日常化している今、正常化するには入れ

   替えるしかない。可笑しな輩に温情を掛ければ、内々・穏

   便となり、再び悪化する、進化した形でな」

龍厳「その為にも米国のカード前大統領の力が必要になる。彼の

   力を借り、日本を追い込み目を覚まさせる。その為に我ら

   の仲間が米国に出向いている」

仁 「亡き安倍川がいても可笑しな輩を払拭できなかった。それ

   程、日の本は浸食されている。カリスマな主導者も可笑し

   な輩に潰される。ならば外圧に弱い今ならその圧を利用し

   て新たな主導者を産むしかないな」

龍厳「魂界の考えも同じ。真の主導者が動けるよう制度を整えね

   ばならぬ。民主主義とは厄介なものよ」

仁 「鬼の首を取ったつもりが足元を掬われる、か」

龍厳「まだまだ。結束の弱体化の本番はこれから。仲間を売らせ

   て二分し、更に分解していく。細分化された者の権力争い

   を仕立て上げ、完全消滅させる。道程は長いわ」

仁 「幸い我らには時間の概念がない。とは言え、急がねばなり

   ませんね」


 野党議員が持ち込む議論は不毛な議論。時間を費やし、大事なものから目を反らさせる。偽善者の醜い活動は胸糞悪も続くのだった。

   

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る